平成27年6月定例会(6.12一般質問)

投稿日: 2015/12/10 12:40:21

△1 甲状腺エコー検査について

A1とA2判定の方が2年以内に再検査を希望した場合、助成を受けられるようにできないでしょうか。

△2 排水溝に環境濃縮している放射能について

(1) 私が計測して毎時0.23マイクロシーベルト超えのあった市内のいくつかの公園や市営住宅について各関係部署に報告をしましたが、その後、どのように対応されましたか。

(2) 最近の市内公園の汚染の傾向として、排水溝などに環境濃縮されているものを 掃除して公園内に戻してしまっているため、そこにマイクロホットスポットができてしまっており、この事実を公園緑地課の方に報告しました。5月31日にク リーンデーがありましたが、その後、どのように対応されましたか。

△3 被災地から松戸市内に自主避難されている方への支援について

(1) 現在被災地から松戸市内に自主避難されている方々の人数を教えてください。

(2) 自主避難されている方々へは現在どのような支援が行われていますか。国・県・市とそれぞれわかれば教えてください。

△4 地域防災計画について

大規模事故対策計画の見直しについて、進捗状況を教えてください。

△5 介護予防・日常生活支援総合事業について

介護予防・日常生活支援総合事業の進捗状況、また今後考えられるテーマやそれに対するサポート体制など、どのように取り組みがされているのか、教えてください。

◆5番(DELI議員) 社民・無所属クラブのDELIです。それでは、通告に従って質問をさせていただきます。

◇まず質問事項1.甲状腺エコー検査について。先ほど増田薫議員も紹介されていまし たが、5月18日に開催された第19回福島県「県民健康調査」検討委員会で、新たに15人の甲状腺がん、またはがんの疑いが出たことがわかりました。その 15人のうち、一巡目の検査では8人がA1判定、6人はA2判定、一人がB判定だったとのことですが、これは15人中14人は一巡目の検査では異常なしと 診断されていたわけです。これは一巡目から二巡目の間の2年間の間に異常なしと診断された方が急激に進行した可能性というのがあるわけで、被曝線量が低け れば発生確率は低いわけです。しかし、発生してしまったら、その重篤度というのは被曝線量の大小には関係しません。つまり、被曝線量が高いところのほうが もちろん低いところに比べたら病気になる人というのは多い可能性があるわけなんですが、なってしまった人の病気の重篤度というのは被曝の大小には関係ない わけです。松戸市でも実際に2011年3月にヨウ素被曝をしているであろうという人がいたわけで、実際その初期被曝に関してはきちんと検証がなされていま せん。そのため、そういった市民の不安を軽減するために甲状腺エコー検査の助成制度を設けたと自分は認識しているんですが、今回この評価部会の報告を受け て助成制度の拡大をするつもりはありませんか。増田薫議員と質問がかぶらないように言うと、今の制度では一度目の検査でA1、A2の経過観察の必要なしと いう判定が出た場合は、それから2年間は助成を受けられません。そのあたりを見直す考えはありませんか。

◇続いて質問事項2.排水溝に環境濃縮している放射能について。現在、原発事故から 4年が経過して、松戸市内の汚染の状況も少しずつ変わりつつあります。そんな中、最近ある傾向が見られることがわかりました。お配りさせていただいている 資料をごらんください。これです。私は市内の公園を、ホットスポットファインダーという計測器、これは百五、六十万円するんですが、お借りして、本当は松 戸市にもこれを購入してほしいんですが、これで地表50センチの高さの空間線量と幾つかのポイントの土壌を採取して市民放射能測定所に送って、ベクレルモ ニターで計測してそれをネットで公開しています。

これは中町公園の汚染マップなんですが、茶色い丸いポイントは土壌を採取した場所です。青いポイントは空 間線量が0.1マイクロシーベルトパーアワー以下。黄色いポイントは、空間線量が0.1マイクロシーベルトパーアワーより大きく0.23マイクロシーベル トパーアワー未満を指しています。赤いポイントは空間線量が0.23マイクロシーベルトパーアワー以上をあらわしています。この公園には赤いポイントはあ りません。つまり、今の松戸市の基準ではこの公園には除染の対象になるような場所はないということです。しかし、土壌を計測してみると、環境濃縮が進んで 思わぬマイクロホットスポットが点在していることがわかります。

まず、この地図の下の部分、つまり南側にあるジャングルジム近辺の空間線量は、こ の青いところですね。地上50センチで0.074マイクロシーベルトパーアワー。そしてその下、ジャングルジムの真下ですね。その50センチ下の地表の土 壌を採取して計測すると、229ベクレルパーキログラム。誤差が46.7ベクレルパーキログラムとなっていますが、これはプラス・マイナス46.7ベクレ ルパーキログラムということなので、1キログラム当たり275.7ベクレルから182.3ベクレルの間であるということです。この計測結果の詳細データが 資料の2ページ目になっています。

一方、地図の上のほう、1ページ目に戻ってください。地図の上のほうの、つまり北 側にある植え込みです。この植え込み部分の空間線量は0.138マイクロシーベルトパーアワーですが、その真下の土壌をはかると、何と1万2,800ベク レルパーキログラムありました。同じく誤差があります。プラス・マイナス2,080ベクレル。同じように1キログラム当たり1万4,880ベクレルから1 万720ベクレルの間であるということになります。これの詳細データは3ページ目になっています。

ここは恐らく、公園横に排水溝があるんですが、そこの泥を泥さらいして植え込みの 中に無造作にあけてしまっていて、その部分が高くなっているようなんですが、これはせっかく公園内の放射能が環境濃縮して排水溝に集まっているわけです。 それをわざわざ公園内に戻してしまっているということになってしまっているんですね。それでもここはピンポイントで汚染されているため、つまり量が少ない ため、空間線量にはそこまで反映しません。地表に1万ベクレル以上の土壌があっても50センチの高さでは0.23マイクロシーベルトパーアワーを超えない んです。そういうことで松戸市ではほかのところに比べたら基準が多少、公園内を50センチということで厳しく設定したんですけれども、それでも見つけられ ないんですね。実際、放置されてしまっているという状態になっています。

きょうは、そういう環境濃縮が進んでいるということをわかりやすく説明するため に、中町公園のみのマップをお持ちしましたが、こういった状況はこの公園に限ったことではなく、ほかの公園でも土壌の値は低いところと高いところでは50 倍から100倍、さらにそれ以上の差があるわけです。公園の真ん中部分は20ベクレルとか30ベクレルでも、端っこのほうとか排水溝とかはこういう、万ベ クと言うんですが、1万ベクレルを超えるようなところがあるんですが、空間線量ではかるとそれが0.23を超えないので、除染の対象にもならないし、実質 上放置になってしまうという状況になっています。もし興味のある方がいらっしゃいましたら、私のホームページで計測した全ての公園のマップをアップロード しているので御参考にしてください。

このように計測をしていますと、近隣住民の方々も声をかけてきてくださって、事情を説明すると、こういった公園のどぶさらいは、どうやら町内会の方々がボランティアで行われたりするということでした。

そこで、幾つか質問があります。まず1点目、きょうお伝えしたほかにも計測を実施 して空間線量が0.23マイクロシーベルトパーアワーを超える公園が幾つかありました。そしてそのほかにも公園を計測している最中に、公園に隣接している 市営住宅の住民から、うちも市営住宅だからはかってほしいと言われて計測したところ、この市営住宅の側溝の土からは何と12万ベクレルパーキログラムも計 測されましたので、その事実をそれぞれ関係部署に報告しましたが、その後どのように対応されましたか。

2点目、先ほどからお話ししているとおり、最近の汚染の傾向として環境濃縮が進ん でいます。特に排水溝や側溝などに濃縮していて、その集まっている放射能を無造作に公園内に戻してしまっているという事実を公園緑地課のほうにも報告させ てもらったんですが、5月31日にはクリーンデーもありました。その後どのような対応をされていますか、教えてください。

◇続きまして、質問事項3.被災地から松戸市内に自主避難している人たちの支援についてお聞きします。

(1)現在被災地から松戸市内に自主避難されている方の人数を教えてください。

(2)自主避難している方々へはどのような支援が行われていますか。国・県・市それぞれわかれば教えてください。

◇続いて質問事項4.地域防災計画について。昨年の12月定例会でも質問させていた だきましたが、今現在松戸市の地域防災計画の放射性物質事故対策計画には、原子力発電所の事故による放射能の飛散が想定されていません。12月定例会の答 弁では、今年度、県の地域防災計画の大幅な見直しと連携して、松戸市でも地域防災計画の見直しを協議していきたいとのことでしたが、その後の進捗状況をお 聞かせください。

◇続いて質問事項5.介護予防・日常生活支援総合事業について。団塊の世代が75歳 以上となる2025年に向け単身高齢者世帯や老老世帯、また認知症高齢者の増加が予想されます。介護が必要になっても、住み慣れた地域で暮らし続けること ができるようにするためには、市が中心となって、介護だけでなく医療や予防、生活支援を包括的に提供する地域包括ケアシステムの構築が重要な課題と考えま す。そこで、4月より移行した介護予防・日常生活支援総合事業はどのような取り組みがなされていますか。今後は分断されてしまっている現在とは違って、古 きよき時代というか、僕が子どものころだったような近所づき合いなど、地域の助け合いを大切にしていく必要があるのではないかと考えますが、市のお考えを お示しください。

以上が1回目の質問になります。御答弁のほどよろしくお願いします。

〔高尾司健康福祉部長登壇〕

◎健康福祉部長 DELI議員御質問の質問事項1.甲状腺エコー検査について、A1とA2判定の方が2年以内に再検査を希望した場合、助成を受けられるようにできないでしょうかについて御答弁を申し上げます。

まず、本検査につきましては、福島県が子どもたちの健康を長期に見守るためとして 県民全体の健康管理等を目的としているのに対しまして、本市では子どもたちの健康不安を軽減していただくことを目的とし、不安をお持ちの方に検査を受診す る機会を提供しているものでございます。そのため、昨年度は松戸市立病院と千葉西総合病院におきまして、また本年度も松戸市立病院の協力を得て、不安軽減 の目的を果たせるよう、専門の医師からの十分な説明時間を設けた検査体制をとっているところでございます。また、1回目と2回目の検査間隔につきまして は、本市は現在福島県と同様に2年間としてございますので、議員御提案のそれよりも短い間隔で検査を御希望される方につきましては、検査を実施している都 内及び近隣市の医療機関を御案内してまいりたいと考えております。御理解を賜りたいと存じます。

今後も、本検査を含めまして本市の放射線にかかわる健康管理対策につきましては、 国の専門家会議や福島県の動向を注視しながら、慎重かつ柔軟に対応してまいりたいと存じます。また、周知方法につきましては、先の増田薫議員に御答弁をさ せていただきましたとおり、引き続き広報やホームページ等での御案内となりますが、ホームページにつきましては検索の仕方や内容などを市民の皆様が御利用 しやすいように工夫してまいりたいと存じます。つけ加えをさせていただきたいと存じます。

以上、御答弁とさせていただきます。

〔青柳洋一街づくり部長登壇〕

◎街づくり部長 質問事項2.排水溝に環境濃縮している放射能についての質問要旨(1)及び(2)について御答弁申し上げます。

まず(1)の議員より局所的に放射線量が高いと御指摘いただきました公園や市営住 宅の排水溝などにつきましては現地調査を行い、地表から50センチの空間放射線量が毎時0.23マイクロシーベルトを超えていた箇所については土を取り除 くなどの作業を行いました。取り除いた土などは各敷地内に埋設いたしました。

次に(2)の排水溝から上げられた泥を公園に放置されることにより部分的に放射線 量が高くなってしまうことの対応についてでございますが、公園を管理している業者には、排水溝の泥を上げて放置しないように指導しております。ただし、公 園の近くにお住まいの方などが善意により排水溝の流れをよくするため泥上げを実施していただいている場合がございます。今後につきましては、泥などが上げ られていた場所への看板の設置や近所の方への聞き取り調査などを実施し、排水溝を清掃される際は事前に市へ連絡していただくようお願いをしてまいりたいと 考えております。

以上、御答弁とさせていただきます。

〔伊藤智清総務部長登壇〕

◎総務部長 質問事項3.被災地から松戸市内に自主避難されている方への支援についての(1)、(2)につきまして順次御答弁申し上げます。

初めに(1)についてでございますが、東日本大震災における福島、宮城、岩手、茨城4県の被災地から本市に避難されている方の人数につきましては、本年5月31日現在において、避難先等に関する情報提供書面の提出されました数で申し上げますと249名となっております。

続きまして(2)についてでございますが、まずは国の支援策といたしましては、避 難された方のうち原発避難者特例法に該当する方は避難先自治体への住民票の移動がなくても避難先の自治体を通じて総務省で取りまとめられた避難者情報によ り、御自身が避難前にお住まいの県や市町村からの国民健康保険証の再発行、税や保険料の減免、猶予、期限延長等の通知など各種お知らせを現在お住まいの場 所へお届けする行政サービスが受けられます。また、災害救助法に基づく民間賃貸住宅借り上げによる応急仮設住宅の提供事業を行っており、本年5月31日現 在34世帯79名の方がこの制度を御利用いただいているところでございます。なお、本事業につきましては、国からの正式な通知はございませんが、来年度末 に終了するとの報道があり、国の動向を注視してまいりたいと存じます。

次に、千葉県の支援策といたしましては、内部被曝検査の実施や電話相談窓口の開設につきまして、避難先の自治体を介して避難されている方へ情報提供を行っております。

次に、本市の支援策といたしましては、松戸市独自の支援金制度を創設し、市民の方 や事業者等からの募金により県外からの避難者や市内の被災者に対しまして支給しているところでございます。また、被災者支援団体が企画する相談会やイベン トなどのお知らせを支援団体からの依頼により本市が避難者へ発送しており、この郵送経費を支援金から支出しております。なお、現在までの支援金の受け入れ 総額は約3,976万円となっており、支給総額は約3,920万円でございます。

続きまして、質問事項4.地域防災計画についてに御答弁申し上げます。平成26年 12月定例会において、議員より御質問のありました松戸市地域防災計画に関しまして、大規模事故編の第2章 大規模事故対策計画、第6節 放射性物質事故 対策計画、1 放射性物質事故の想定において、(3)他県事故に伴う本市への影響想定に東日本大震災時の福島第一原子力発電所事故に起因する影響などを加 えた平成26年度の修正案が本年5月27日に開催されました松戸市防災会議におきまして承認されたところでございます。原発事故対策は、国の設置する対策 本部において、関係機関、県や地元自治体が連携をとりながら対策に当たることになりますことから、平時より関係機関などとの顔の見える関係づくりを構築 し、迅速かつ的確な対応を図れるよう努めてまいりたいと考えております。また、放射性物質の飛来による除染等の対策につきましても、東日本大震災の教訓や 経験を生かして対応してまいりたいと存じます。

以上、御答弁とさせていただきます。

〔渡辺忠福祉長寿部長登壇〕

◎福祉長寿部長 質問事項5.介護予防・日常生活支援総合事業について御答弁申し上げます。

介護予防・日常生活支援総合事業につきましては、今回の法改正により要支援の方で 通所介護、訪問介護のみを利用する方は市町村の判断で平成27年度から29年度までの間に地域支援事業に移行することとなりましたが、本市では利用者や事 業者の御理解と御協力のもと、本年4月から現行相当のサービスのみで移行したものでございます。今回の移行に伴い、事業者におきましては、介護報酬の請求 事務で若干の戸惑いがあったようですが、大きな問題もなく1回目の請求事務を終えたところでございます。今後は高齢者が住み慣れた地域で健やかに安心して 生活が継続できるよういきいき安心プランⅤまつどで掲げました地域包括ケアシステムの構築に向け、医療・介護・予防・住まい・生活支援の五つの構成要素と 自助・互助・共助・公助の四つの枠組みにおけるそれぞれの限界点を高め、補完性の原理に基づき高齢者の自立を促進することができるような仕組みとそれを支 える地域づくりを、団塊の世代の方が75歳以上となる2025年に向けて推進してまいります。現在の取り組みといたしましては、介護予防・日常生活支援総 合事業を含めた地域支援事業を拡大するための方策を検討するため、高齢者保健福祉推進会議を設置し、給付の適正化や介護人材不足の解消に向け、需要と供 給、受益と負担などを考慮し準備を進めているところでございます。

今後の少子高齢化社会に対峙していくには、住民や事業所をはじめ、多くの方と地域 の課題を共有するとともに、既存の事業者や住民主体のサービス提供者などを念頭に置きながら、中重度の介護を必要とする方へのサービスは専門的なプロにお 願いし、軽度のサービスは地域住民やNPO、住民ボランティアなどプロ以外の方にお願いするなど、サービスのすみわけなどの検討も必要になってくるものと 考えております。最終的には市民の皆様が安心して暮らすことができるような介護保険制度を安定的、継続的に維持することができるよう努力してまいりたいと 考えております。

以上、答弁とさせていただきます。

〔DELI議員登壇〕

◆5番(DELI議員) それぞれ御答弁ありがとうございました。それでは、要望から先に述べさせていただきます。

まず甲状腺エコー検査についてですが、増田薫議員も紹介しておりました今回の福島 県「県民健康調査」の甲状腺がんに関する中間取りまとめでは、検査結果に関して、「わが国の地域がん登録で把握されている甲状腺がんの罹患統計と比べて数 十倍のオーダーで多い。この解釈については、被曝による過剰発生か過剰診断のいずれかが考えられ、これまでの科学的知見からは、前者の可能性を完全に否定 するものではないが、後者の可能性が高いとの意見があった。一方で、過剰診断が起きている場合であっても、多くは数年以内のみならずそれ以降に生命予後を 脅かしたり症状をもたらしたりするがんを早期発見・早期治療している可能性を指摘する意見もあった」とあります。つまりこれは、検査することによって事故 前より甲状腺がんが数十倍増えていることがわかった。スクリーニング効果、いわゆる過剰診断だという意見もあるが、被曝の影響だというものは完全に否定で きないという言い方に変わったんです。ここら辺は明らかに以前と変わっているわけで、最初は被曝の影響だとは考えられないと言っていました。それが去年の 3月ごろの部会の評価だと思いますが、被曝の影響だとは考えにくいに変わって、そして今回完全に否定できないに変わったわけです。さらには、この後半の部 分のたとえ過剰診断であったとしても検査することで、本来甲状腺がんというのは遠いところに転移しないので致死率が低いと言われているんです。しかし、そ れを検査することで数年のみならず、それ以降に生命予後を脅かしたりするがん、つまり、この県民健康調査でがんとわかって切ってみると、実際リンパ節に転 移したなんていうのもかなり見つかっていますから、そういうちょっと今までの甲状腺がんと違うようなパターンというか、そういうがんの早期発見・早期治療 につながっている可能性があると。検査したことによって。もし、本当に御答弁にあるように福島県「県民健康調査」の報告や検査結果について十分認識してい て、今後も福島県や国の専門家会議の動向を注視し、慎重かつ柔軟に対応していくとのことであれば、こういった評価の変化についてもぜひ注目していただい て、松戸市でも本当に今のままの検査体制でいいのだろうかと。わかりません。晩発性障害というのは閾値がないので、実際どこまでが安全でどこまでがそれ以 上被曝したら危険だとかいうのもわかっていませんし、甲状腺がんとか白血病に関してはある程度ほかの病気よりも因果関係がはっきりするだろうと言われてい ますが、実際2011年3月に松戸市にはヨウ素が降り注いだのは間違いないわけで、今のままの規模だったりとか、検査体制でいいのだろうかということは本 当にいま一度、こういう評価部会のあれが変わったタイミングで協議していただきたいと強く要望しておきます。

続いて、質問事項3の被災地から自主避難している方への支援についてですが、御答 弁にもあったように、いわゆるみなし仮設住宅支援を年度末にも打ち切りにするというような報道がありました。正式に通知はないとのことですが、松戸市内に もこの制度を利用していただいている方が5月31日現在で34世帯79名いらっしゃるということで、もしこの制度が終了した後も松戸市に残りたいという方 に対して何らかの自主支援策などを検討していただきたいと要望しておきます。

続きまして、質問事項4の地域防災計画についてですが、大規模事故編の第2章 大 規模事故対策計画、第6節 放射性物質事故対策計画、1の放射性物質事故の想定において、(3)他県事故に伴う本市への影響想定に東日本大震災時の福島第 一原子力発電所事故に起因する影響等を加えた平成26年度修正案が5月27日に開催された松戸市防災会議で承認されたということですが、本当にありがとう ございます。ヒアリングの中で、具体の対策についてはこれから協議して決めていくということだったんですが、震災や原発事故はいつ来るかわかりません。そ れに、原子力緊急事態宣言はまだ撤回されていませんので、実際、松戸市に放射能を降らせた福島第一原子力発電所は今もなお事故の真っ最中。放射性物質を飛 散するリスクがほかに比べたら一番高い発電所でもあるわけです。茨城県にも再稼働するかもしれない発電所も、茨城県は千葉県の隣ですね、あるわけですか ら、一日でも早くこの修正案が実施されるようによろしくお願いいたします。

続きまして、質問事項5の介護予防・日常生活支援総合事業についてですが、まだ始 まったばかりということで、これから仕組みがいろいろ決まっていくのだと思いますが、ソフト面に関しては市民の意識が高まれば、御答弁のようなことが満遍 なく実現されるであろうと理解できました。しかし、ハード面では地域差が出てくるのではないかということも懸念されています。例えば、松戸駅周辺などでい えば、駐車場一つ借りるにしても2万円、3万円かかるわけで、場所の提供に関しては活動を支える団体に対しても、補助も含めたサポート体制を考えていただ くと計画がよりスムーズに進むのではないかと感じました。よろしくお願いいたします。

最後に質問事項2.排水溝に環境濃縮している放射能についてですが、こちらは何点か再質問させていただきます。

まず、公園緑地課並びに住宅政策課それぞれ迅速な対応をありがとうございました。 恐らく近隣住民の方は排水溝などに放射能が環境濃縮しているなどとは知らずに泥上げを実施していただいていると思いますので、周知のほうをよろしくお願い します。敷地内に埋設しているということなんですが、原発事故から4年が経過して、健康調査だけでなく、放射性物質汚染対処特措法施行状況検討会などが開 かれております。新たな局面を迎えようとしているんです。特措法はあくまで緊急的に生活空間の放射線量を低減する目的で除染が行われ、除染することによっ て生まれた汚染土壌の仮置き場が設置できないために、松戸市では天地返しというやり方で公園や学校の敷地内に汚染土壌を埋めてきました。しかし、今松戸市 も指定されている汚染状況重点調査地域を解除してもらうには、恐らくこの埋めてしまった汚染土壌も掘り起こして取り除かなければなりません。それに一度天 地返しをしているところでまた環境濃縮などが起こって汚染が見つかった場合、以前に埋めた汚染土壌を掘り起こしてしまうことはないのでしょうか。あくまで 緊急措置として天地返しというメニューを選んだということは仕方がないのかもしれませんが、これはそろそろ中長期的なスパンでの対策を講じるべきではない でしょうか。

平成24年6月27日に公布された原子力規制委員会設置法の附則により、環境基本 法第13条の放射性物質による汚染の適用除外規定が削除され、放射性物質による汚染についても環境基本法の対象になりました。個別法はまだきちっと検討さ れていないんですが、実質的には放射性物質は公害物質に認定されたようなものだと思っています。これはどこかの化学物質を扱っている工場が事故を起こして 環境に公害物質が漏れた場合、公園や学校が汚されて、そのときに公園や学校の敷地内に公害物質を埋めて処理するなんて許されないと思うんですね。ですか ら、この点について再質問させていただきます。

1.いつまで天地返しというやり方で除染をするつもりですか。

2.学校や公園などは環境濃縮しているところだけでも土壌の計測をして、少なくと も8,000ベクレルパーキログラムを超えるものは指定廃棄物同様管理するべきだと思うのですが、このように今の松戸市の基準、空間線量だけでは1万ベク レルがあるようなところを見つけられない状態になっています。これは本当に、この公園自体が危ないということを言えないです。真ん中のほうは本当に10ベ クレル、20ベクレルなのに、端っこに集まってしまっているわけですよ。それが量が少ないために空間線量に反映しないし、そういったものが乾燥したりして 風の強いときには舞ったりする可能性もあるし、また公園内に戻ってきてしまいます。ですから、公園内に埋めるのではなく、どこかで基準をつくって土壌を計 測して、少なくとも8,000ベクレルを超えるようなものは指定廃棄物同様管理するべきだと思うのですが、その点についてもお考えをお聞かせください。

3.汚染状況重点調査地域は、国直轄でなく市町村除染ということでガイドラインこそあれ、それぞれの自治体にその方法などは委ねられている部分も多いはずです。今後どのようなやり方で放射能汚染と向き合っていくのがベストだと思いますか。そのお考えをお聞かせください。

以上3点再質問します。御答弁のほどよろしくお願いいたします。

〔戸張武彦環境部長登壇〕

◎環境部長 DELI議員の3点の再質問につきまして、いずれも放射能対策の方針に関する部分となりますことから、私のほうから御答弁をさせていただきます。

まず、土壌の除染方法及び除去土壌の管理の2点の御質問につきましては、関連がありますので一括して御答弁申し上げます。

市では、平成24年当時、除去土壌の仮置き場での保管を行うことを選択肢の一つと して考え、市内において仮置き場の設置が可能と思われる場所を候補地として設置に向け地元の方々と協議を進めてまいりましたが、合意に至ることができず、 仮置き場を設置するに至りませんでした。このような背景から市では、放射性物質汚染対処特措法施行規則第55条にある「除染の実施者は、除去土壌等の発生 の抑制に努めること」の規定に基づき、除去土壌の抑制対策として天地返し等による除染方法を選択し、仮置き場を設置することなく対応をしてまいりました。

これらの経緯から、除去土壌の保管に対する放射性物質の濃度基準等がないこと。ま た、保管する量にかかわらず、市内に除去土壌の仮置き場を設置することが非常に困難であることから、指定廃棄物と同様な仮置き場を設置した上での保管管理 はできないため、今後においても従前のとおり発生した場所で対応とすることとしております。

土壌の除染方法につきましては、環境省において除去土壌の処分方法などに関しての 検討会が設置されており、今後この検討会において最終的な議論がされていくものと認識しております。現時点では新たな指針等が示されていないことや除去土 壌の仮置き場を設置できないなどの状況であることから、市といたしましては放射線防護における遮蔽の観点や除去土壌が発生しないという利点を鑑み、従来 行ってまいりました天地返しなどの工法が最善であると認識をしております。

なお、天地返しなどの工法につきましては保管と異なるため、再度除染事業として当 該箇所に対して作業を行うことは考えていませんが、空間放射線量の監視につきましては継続して行ってまいります。また今後、国より新たな指針が示された際 には、柔軟に対応してまいりたいと考えております。

次に、御質問の3点目の今後の放射能汚染との向き合い方につきましてですが、さき に申し述べましたが、現時点では国から新たな指針が示されていないことから、今後につきましてもこれまで同様、市民の皆様の安全・安心な観点に基づき、人 体への放射線による影響を最優先に考えてまいりたいと思っております。

以上、御答弁とさせていただきます。

〔DELI議員登壇〕

◆5番(DELI議員) 御答弁ありがとうございました。繰り返しになりますが、汚 染状況重点調査地域の指定を解除するには、焼却灰だけでなく今埋めてしまっている、管理しているのではないとおっしゃいますが、実際、空間線量を監視して いるわけですから、仮置き場がもし設置できて、そこに置いてあれば管理ということで、国直轄のところは汚染土壌もそういった高濃度の焼却灰もそのエリアか ら出さなければ指定は解除されません。国直轄のところは。もちろん、それと同じように考えれば、市町村除染である汚染状況重点調査地域の指定を解除するに は、管理しているのではないとおっしゃいますが、埋めてしまったものもどうにかしなければならないはずだと思っています。今のところ最善とはいっても、や はり仮置き場を設置できなかったということで仕方がなく天地返しというメニューを選んだわけですから、実際に検討会のほうも、僕も傍聴に何度か行っていま すが、除染実施計画がおおむね完了しようとしている今、改めて汚染土壌、これから発生する、そういう環境濃縮によって生まれる、量が少ないわけですから、 実際震災直後の公園自体の土を重機まで入れてどこかに持っていかなきゃいけないということではなくて、ある程度環境濃縮しているものだったりするわけで、 管理に関しても当初よりかはやりやすいはずなんですね。だからそれをこれからひょっとしたら、指定を解除してもらうには、埋めたものは掘り起こしてどうに かしなきゃいけないかもしれないものを、わざわざこれからもずっと公園に埋め続けるのかというのは非常に僕は疑問です。計測していると、小さい公園ほど小 さい子どもが遊んでいることが多いように思います。実際どこに埋設しているかということを看板に書いてあるんですね。小さい公園は敷地が狭いですから、埋 めるスペースがなくなっちゃうんじゃないかというふうに思うわけです。ですから、今後も公園や学校などの土壌を、サンプリング的でいいと思います。土壌計 測をするということはやはり必要だと思います。松戸市はベクレルモニターも持っているわけですから、食べるものに関してもだんだん出てこなくなってきて、 はかっている検体数は少なくなっているわけで、そのベクレルモニターなどを活用すれば、土壌のそういう、メッシュではかれと言っているのではなくて、そう いう環境濃縮しているだろうというところをサンプリング的にはかって、どういう汚染状況になっているかということをきちっと状況把握することがすごい重要 だと思うんです。実際風評被害とかも、やはりくさいものにふたをしていたら、いつまでたっても、不安に思っている人というのは多分それは拭えないので、や はりよりできるところ、できる段階になったらできるところまでというのを少しでもやっていれば、そういう風評被害とかも払拭していくものだと自分は考えて います。ですから、今後も公園や学校などの土壌計測をすることや、汚染した土壌を埋めないで管理するべきではないかということを強く要望していきたいと思 います。

以上で私の一般質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)