令和4年9月定例会(9月2日)

◆9番(DELI議員) 皆さん、おはようございます。立憲民主党・無所属のDELIです。

 それでは、早速、通告に従って質問していきます。

◇質問事項1.パークスポーツ振興について。

 近年、オリンピックやXGamesなどの影響もあり、パークスポーツ、アーバンスポーツとか、こういったものを体験できる環境へのニーズはますます高まっていると思います。そこで、プロチームや選手たちも参加をする大会を松戸市内で開催したり、市内の公園等で子どもたちがパークスポーツを楽しめる環境整備ができないかという質問です。

 まず、そもそもサッカーや野球の場合、プロ選手も使用できる環境整備をするには数億円単位の莫大な費用がかかりますが、例えば3×3バスケットボールのコートやBMX、スケートボードパークやボルダリングのウオールなどは、その10分の1以下で整備が可能です。プロチームの運営に関しても、サッカーや野球のように年間数億円単位の運営費は必要ありません。3×3バスケットボールのプロチームの運営は、何と年間約1,000万円ほどで可能です。

 8月の頭に会派で静岡県焼津市へスポーツレクリエーション振興について視察に行ってきました。

 静岡県焼津市では、3×3バスケットボールが平成29年に東京オリンピックの種目に加わったことをきっかけに、体育館利用などで接点のあった焼津市のスポーツ振興の考えと合致したことで、焼津市がチーム設立からサポートして、市の総合計画に基づいて、スポーツ振興協議会へ年間500万円ほどの補助金を出しているということでした。運営資金の1,000万円のうち、市からの補助金が半分程度で、残りの500万円は商工会議所などを通じて市内の企業にサポーター会員として参加してもらい、会費をいただいて運営をしているということでした。

 課題としては、まだ市内在住の選手が少ないことや、設立5年目でコロナ禍などもあり、思うように活動ができていないことなどがあるそうですけれども、今後は、市内在住の選手を集めるために、トライアウト、入団テストを行ったり、地域への貢献度が高いトップリーグの大会を地元で開催するなど、市内での活動を増やしていきたいということでした。

 そこで、まず(1)として、市内の公園でパークスポーツが楽しめる環境整備を考えられないでしょうかということをお伺いしようと思いましたが、こちらは、ヒアリングと昨日の飯箸公明議員への答弁で、スポーツ推進計画など市全体の施策に沿って検討になるということで、了解いたしました。

 ただ、静岡県焼津市の視察の際に知ったのですが、実はバスケットボールというのは競技人口が一番多いそうです。野球やサッカーより多いというのは本当にびっくりしましたけれども、そういったニーズがあるということも踏まえて、今後ぜひ検討していっていただきたいです。

 それでは、(2)の松戸市に3×3バスケットボールのプロチームの誘致などは考えられないでしょうか。こちらは答弁をお願いします。市内にプロチームが誕生すれば、トップリーグの大会を市内で開催したり、プロ選手たちから直接指導をしてもらえるワークショップを開催したりと、地域振興につながるイベントなども企画できるのではないかと思いますので、市の考えをお聞かせください。

◇続きまして、質問事項2.松戸版高齢者のシェアハウスについて。

 現在、高齢者の状況として、単身夫婦のみ世帯の増加や社会参加機会の減少、年金に依存する収入の限界といったことがある中で、高齢者が自然に社会参加機会が持てて、少しでも働き、金銭的な不安を持たずに、自ら助け合うことで自立を促進することを目指して、かつ、空き家などを有効利用してシェアハウスを運営していく、こういったものを推進することはできないでしょうか。

 そこで、幾つかお伺いします。

 まず、(1)として、自立を促進することでフレイル予防にもつながることから、介護予防事業として運営費などの補助は考えられないでしょうか。

 (2)として、収入が低くても安心して住み続けられるようにするためには、できる限り、初期投資も含めて、お金をかけずに始めることができる、そういった仕組みづくりが必要だと思うのですけれども、市として住宅の改修や維持費などのサポートが考えられるでしょうか。

 (3)その他に、市として考えられる課題やメリットがあればお答えください。

◇続きまして、質問事項3.新型コロナウイルス感染症対策について。

 これまで松戸市では、無症状者向けのPCR検査拡充や後遺症対策など、なかなか県や国の動きが鈍い中で大変積極的に動いていただいて、心強いなと感じております。本当に感謝しています。しかしながら、感染拡大期には有症者や濃厚接触者の方々は検査や受診ができないなどの問題は感染の波が来るたびに発生していて、大変頭が痛い問題です。

 そんな中、次に流行するかもしれないと懸念されている変異株のBA.2.75は、東京都のゲノム解析の結果を見ると、7月時点で既に11件の報告があります。そして、これは今大流行していますBA.5の5月時点の状況を超えています。

 加えて、東京大学の佐藤研究室のBA.2.75の研究成果を見てみると、今流行しているBA.5より流行しやすく、またBA.5の感染で獲得した免疫が効かない可能性があること、さらに病原性ポテンシャルとしては春先に流行したBA.2よりも高いようです。

 つまり、今流行しているBA.5に感染して獲得した免疫が効かない上に、感染力が高く、速いスピードで流行する可能性がある、このBA.2.75が既に東京都のゲノム解析で、7月時点の報告数とか今流行っているBA.5の5月時点の報告数を超えているということで、来月とか再来月とかには次の波が来ても全く不思議ではないという状況だということだと思います。

 その辺りをきちんと想定して準備やリスクマネジメントしていただけるよう検討し、独自の何ができるかといった検討だったり、また県への働きかけをしていく必要があると思うのですけれども、市としてのお考えをお聞かせください。

 具体的には、オンライン診療の導入促進などが必要だと思うのですけれども、どのような準備を考えているのか、教えてください。

 以上、御答弁のほどよろしくお願いいたします。


○市川恵一議長 理事者の答弁を求めます。

     〔本郷谷健次市長登壇〕


◎市長 DELI議員御質問の質問事項3.新型コロナウイルス感染症対策について御答弁申し上げます。

 オミクロン株BA.5による第7波では、爆発的な感染拡大により、本市においても、発熱外来の受診が困難となる状況や東葛地域の入院病床の逼迫により遠方への入院を余儀なくされる事態が発生いたしました。救急の現場におきましても、搬送先が決まるまでに長時間を要するなど、救急活動にも支障が生じました。また、感染者の9割を占める在宅療養者には、保健所による健康管理が行われていましたが、すぐに薬が手に入らないだろうと不安を抱えながら療養されている方もいらっしゃいました。

 この間、千葉県では、入院病床の確保や発熱外来の逼迫を解消するために、陽性者登録センターを拡大するなどの医療体制の強化を図り、市でも検査体制の充実や保健所への応援などに取り組んでまいりましたが、8月上旬の感染ピーク時には対応し切れませんでした。

 第7波はピークを過ぎて比較的落ち着いたように見えますが、今後も感染拡大の波は繰り返し発生するものと考えております。

 今後を見据え、国においては、感染症法上の2類相当扱いから変更を視野に、9月中に全国一律で全数把握の取り扱いを変更する方針を示しております。それに伴い、検査や入院、陽性者の健康管理など、対応方法に変更が生じてくることが想定されます。

 今後、第8波において発生が見込まれる事態を想定して、市としてできる対策を考えるとともに、県に対しても必要に応じて要望していきたいと考えております。

 以上、答弁とさせていただきます。

     〔伊東朱美総合政策部長登壇〕


◎総合政策部長 質問事項1の(2)について御答弁申し上げます。

 御質問の3×3は、昨年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会で正式種目に採用され、2年後のパリ大会において引き続き種目採用が決定しており、今後も注目の集まる競技と認識しております。残念ながら、現時点で本市を拠点としたいというプロチームの意向は把握しておりませんが、本市といたしまして、プロスポーツとの連携については地域振興の観点からも大変重要であると考えております。

 そこで、昨年7月にラグビーリーグワンに所属するNECグリーンロケッツ東葛及び同年10月に市内を陸上部の拠点にする日立物流と、さらに先月8月26日にバスケットボールBリーグに所属する千葉ジェッツふなばしと連携協定を締結いたしました。

 これらのことによって、例えば千葉ジェッツから幼児用のバスケットボールを希望する市内の保育所、幼稚園などに寄贈していただくほか、千葉ジェッツの10月の公式戦に市内在住の小中学生とその御家族を招待していただける予定でございます。

 なお、今月9月23日から9月25日に、市内の大型商業施設でございますテラスモール松戸において、市民の郷土愛の醸成と松戸に興味を持つファンの増加を目的に、スポーツをテーマとする交流イベント、松戸ファンフェスタを開催予定でございまして、その最終日である9月25日にはラグビーのグリーンロケッツの選手や千葉ジェッツのチアチームにも御出演いただく予定でございます。

 最後になりますが、本市にはオリンピック・パラリンピック競技や世界大会において現役で活躍中のアスリートやその指導者の方々がいらっしゃり、その方々に直接出会う機会を創出できることも本市の強みであると認識しておりますので、DELI議員御案内のパークスポーツにおけるプロスポーツに関する動向にも注視しつつ、連携施策をさらにより一層進めてまいる所存でございます。

 以上、御答弁といたします。

     〔楊井千晶福祉長寿部長登壇〕


◎福祉長寿部長 質問事項2.松戸版高齢者のシェアハウスについて、質問要旨(1)から(3)を一括して答弁申し上げます。

 議員御案内のとおり、本市でも高齢化が進展し、これに伴い、高齢者の単身夫婦のみ世帯は増加しております。

 高齢者の住まいの実情としては、持ち家の方も一定数いらっしゃるものの、持ち家でない高齢者は、賃貸住宅を借りようとすると、管理会社に入居を躊躇されたり、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅等は、入居費が高額で、年金収入だけでは入居が厳しかったりするなどの現状がございます。

 議員御提案の高齢者向けのシェアハウスは、高齢者が共同生活をすることで、入居にかかる費用の抑制、お互いの見守りによる安心やコミュニケーションの活性化につながることが期待されることから、有意義な施策と考えております。

 現在の仕組みでも、シェアハウスを建築されたら、そのシェアハウスの一部に住民主体の介護サービスや通いの場などの高齢者の社会参加の場を設置していただけば、自立支援のための介護予防事業としての運営費の補助を市から行うことが考えられます。こうした介護予防事業としての運営費補助の仕組みについて検討を続けてまいります。

 こうした取り組みが進めば、高齢者同士が助け合い、役割を得ることにより、結果として高齢者の自立が促進される等の効果が期待されます。

 ただし、住宅に係る改修費や維持費をどうするか、どのように事業を具体的に構築するか等の課題があると認識しております。こうした課題についても検討を続けつつ、今後とも高齢者が安心して暮らしていけるような仕組みづくりを進めてまいりたいと考えております。

 以上、答弁といたします。

     〔大渕俊介健康福祉部長登壇〕


◎健康福祉部長 質問事項3.新型コロナウイルス感染症対策についての具体的な内容につきまして御答弁申し上げます。

 オミクロン株BA.5による第7波では、特に住居など、国内での感染が拡大いたしました。このことを踏まえ、本市独自の取り組みとして行ってまいりました効果的な換気方法の検証を基にした適切な換気方法の周知やCO2モニターの無料貸し出しなどの事業を引き続き行ってまいります。

 また、感染拡大により発熱外来指定医療機関の業務が逼迫し、すぐに診療や検査を受けられない方が多くいらっしゃいました。体調に異変を感じたときにすぐに検査できるよう、本市では、現在、市内84店舗の販売協力薬局におきまして、500円で抗原定性検査キットを購入できる助成事業を行っております。市民の皆様がこの事業を活用し、あらかじめ買い置きをし、感染に備えていただけるよう、さまざまな広報媒体を使って引き続き広く周知してまいります。

 あわせまして、無症状の方を対象とした松戸市民PCR検査助成事業につきましては、現在、松戸駅前2か所、新松戸駅、八柱駅前各1か所の合計4か所のPCR検査センターを御案内できるようになっております。いずれも一度お支払いいただく必要がない受領委任払いにより、無料で検査を受けられるものでございます。

 さらに、感染した際に買い物に行けず必要な品物が入手できないという状況を防ぐため、自然災害などと同様に、食料品や日用品の備蓄を呼びかけてまいりました。それでも必要な品物が手に入らなくなり、親類や知人にも買い物をお願いできないなどお困りの場合は、代わりに品物を購入し御自宅にお届けする買い物代行サービスを行っております。

 第7波では感染者として登録されるまでに時間がかかりましたことを踏まえ、対象を感染者だけではなく感染したと思われる症状の方にまで広げ、より御利用しやすくなっております。

 具体例として挙げていただきましたオンライン診療につきましては、第7波による発熱外来指定医療機関の業務逼迫を受け、松戸市医師会により対応強化に取り組んでいただいております。その結果、12医療機関が電話による診療を実施していただけるようになりました。発熱外来につきましても、同医師会会員のうち、内科の4割及び小児科の6割の医療機関が実施しているとのことですので、有症状者の受診体制は確実に強化されているところでございます。

 市といたしましても、同医師会との連携を図り、さらなる協力をお願いしてまいります。

 以上、御答弁とさせていただきます。

     〔DELI議員登壇〕


◆9番(DELI議員) それぞれ御答弁ありがとうございました。

 まずは、パークスポーツの振興について、パークスポーツは体育や部活といった学校教育とは違った学びがあるスポーツだと思っています。個々人のスキルアップは言うまでもなく、同じスポーツを愛する者同士のコミュニティの中でいろんな体験を通じて社会のルールなどを身につけ、その背景にある歴史やカルチャーを学ぶことができると思います。

 近年、コロナ禍等で部活の活動時間が減少傾向にありますけれども、パークスポーツを振興して、まちや公園に学び場を創出することで子どもたちに新たな発見を与えることができるに違いないというふうに思っています。

 オリンピック競技に選ばれるなど、発展を続けるパークスポーツの多くは、大きな競技場や施設を必要としないので、都市にフィットしたスポーツであり、パークスポーツ振興を発信することにより、松戸市ならではのスポーツ文化を育むことができると思います。ぜひ松戸市でも3×3バスケットボールを始めとするパークスポーツの振興に力を入れていただきたいなというふうに思います。

 今日は総合政策部長に御答弁していただきましたが、そのためにも、先進的に取り組んでいる自治体は、単なるスポーツという形で教育委員会の中のスポーツ課だけを中心に推進しているというのではなくて、カルチャーとか地域振興の側面にも注目していただいて、市川市とか柏市は市長部局内にスポーツ振興課のようなものをつくっているので、ぜひそういったところの状況だとか、そういうものも研究していただいて、市長部局内にそういうスポーツ振興課のようなものを立ち上げて取り組んでいっていただけるように強く要望しておきます。

 ちなみに、静岡県焼津市に視察に行ったのですけれども、3×3のバスケットボールのプロ選手というのは基本的に兼業らしくて、Bリーグのシーズンオフなんかにやられているということなので、千葉ジェッツとのそういった協定があるのであれば、そこでもさらに連携を深めながらそういったこともできるのではないかなというふうに思いますので、ぜひとも検討のほうをよろしくお願いいたします。

 続きまして、松戸版高齢者シェアハウスについてです。

 前向きな御答弁ありがとうございました。

 住宅の改修費や維持費をどうするかなど、どのように事業を具体的に構築するか等の課題があるとのことでしたが、御答弁にもあったように、こうした取り組みが進めば、高齢者同士が助け合い、役割を得ることにより、結果として高齢者の自立が促進される等の効果が期待されるだけでなく、空き家の利活用などの波及効果も十分期待できると考えています。

 空き家対策としては川上対策になるのですけれども、これから空き家になる可能性があるような住宅をうまく活用できないかということを10年、20年先を見据えてぜひ考え始めていただきたいです。これからはリノベーションの時代ですから、検討を続けているというだけでなく、ぜひ推進を始めていただきたいなと要望いたします。

 最後に、新型コロナウイルス感染症対策について。

 市長からも御答弁いただきました。きちんと第8波において発生が見込まれる事態を想定して市としてできる対策を考えるとともに、国や県の対策が実態にそぐわないと判断した場合は、ぜひ改善や強化を強く要望していただきたいなというふうに思います。

 また、健康福祉部長からは具体的な取り組みについての御答弁もいただきましたけれども、オミクロン株以降ますます重要性が増している換気対策に始まり、無症状者向けのPCR検査を始めとする検査体制の拡充、買い物代行サービスは、対象は感染者だけでなく、感染したと疑われる症状の方にまで広げていただいています。

 また、12の医療機関が電話による診療を実施していただける、コロナ対応していただけるというようになったり、発熱外来のほうも、松戸市医師会会員のうち、内科の4割及び小児科の6割の医療機関で実施していただけるようになっていて、有症者の受診体制のほうについても確実に強化されているということでした。

 そして、後遺症対策なんかにも動き出していただいていますので、この間、執行部の皆さんの御尽力には本当に感謝しています。ありがとうございます。

 しかしながら、こういった受け皿も無尽蔵にあるわけではないので、爆発的に感染者が増え続けてしまえば、やはりパンクしてしまいます。当然、社会も回せなくなります。さらに感染者が増え続ければ、後遺症患者も増え続けてしまいます。なので、やはり一番重要なのは、感染者を増やさないことなのですね。

 例えば、夏の公立学校の感染者発生状況の推移を見てみると、お盆の週は恐らく学童とか部活とかも止まっているので減少しているのです。ところが、お盆明けの集計でかなり増えました。文部科学省は規制を緩める方向にかじを切っているように見えますし、この状況で新学期が始まるとどうなっていくのか、大変心配です。

 松戸市は換気対策についても実証実験を行っていたりするので、こういった学校現場などに換気についての周知だったり対策を強化するような、あるいは無症状者のPCR検査の制度もかなり充実していますので、ぜひ各所にきちんとお知らせをして、活用していただいて、感染をできるだけ広げない、そういった取り組みにも力を注いでいただきたいと強く要望いたしまして、私の一般質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)