令和4年6月定例会(6月30日)

◆9番(DELI議員) 皆さん、おはようございます。会派立憲民主党・無所属のDELIです。

 それでは、ただいま議題となっております議案第7号、令和4年度松戸市一般会計補正予算(第2回)、そして議案第16号、令和4年度松戸市一般会計補正予算(第3回)について、会派を代表して、先ほどの委員長報告のとおり賛成の立場から討論を行います。

 まず、一般会計補正予算(第2回)についてです。民生費の高齢者社会参加応援事業のガイドブック作成については、そもそも外出を控えている人に外出するきっかけをつくるための情報なのに、なぜ外出先に配架するのみなのかや、独居高齢者やひきこもっている人へどのようにこの情報を届けるつもりなのか、松戸市内には高齢者13万人ほどいて、6万世帯ぐらいあると思いますけれども、5万部というのは少なくないか等を質疑しました。市としては、本人だけでなく家族などにも手にしてもらい、さらに電子ブックでも見られて、ホームページなどからダウンロードもできる。商業施設や駅などは配架するだけでなく、QRコードなども出すということでした。このガイドブック作成のモデルにした東京都八王子市などもこれぐらいの割合なので、少なくないというふうに考えているようでしたが、きちんと状況を見て、必要があれば増刷なども考えていただきたいというふうに思います。

 また、効果検証が難しいということもありますし、そもそもきっかけにはなるかもしれませんが、好評だったという八王子市とは環境なども違うと思います。八王子市には、松戸市の21世紀の森と広場並みの公園が4か所と、ほかにも広い公園が数多くありますし、南大沢地区など高齢者が住みたいまちランキング1位となるなど、車道と歩道が区分けされ、安全に歩けるまち並みが整備されています。ハード面の整備も進めるよう要望します。

 いずれにしても、ガイドブックを作成して配布するだけでは、高齢者の外出やフレイル予防になるわけではないので、今後もっと具体的な施策についても考えていっていただきたいというふうに思います。

 続いて、子育て世帯生活応援特別給付金(均等割世帯分)です。

 気になるのは、事業費2,500万円に対して事務費1,513万6,000円ということです。単純に計算すると、1人当たり5万円配るのに事務費が3万円以上かかってしまうという計算になってしまいます。理由は、システム改修とコールセンター配置にこれだけの経費がかかってしまう可能性があるということですけれども、こういったことに毎回一からシステムをつくっていくのではなく、記録を残して、市として保存してノウハウなどを積み上げていき、次回のシステム改修に役立ててほしいなというふうに思います。そして、僕ら議員も、そういったものを閲覧できるようにしていただきたいです。そうやってアップデートしていき、市としてきめの細かい機動力のある仕組みをつくっていくことを目指していっていただきたいというふうに要望しておきます。

 次に、子どもの未来応援基金積立金については、子ども食堂立ち上げ支援やヤングケアラー支援を考えているということでしたが、既にある行政サービスをどう困窮している人たちとつなげていくか考えていただくと同時に、親からの経済的支援を受けられない子どもや若者への支援も、ぜひ実現させていただきたいと要望しておきます。

 続いて、衛生費の清掃施設整備事業、環境影響評価等業務委託プロポーザル選考については、これは前提として広域化の検討は終えて、自区内処理の方針が固まったということだと思います。委員会質疑では、自区内処理を念頭にということでしたし、スケジュールも1年前倒しになるようなので、ようやく松戸市のごみを市外に全部持っていって燃やしてもらうという無茶な検討は諦めていただけたのかなというふうに思い、安心しております。一日でも早く、自区内で安定的にごみ処理ができる、そういった施設をつくってもらえるようによろしくお願いいたします。

 そのほかの事業についてもおおむね適正だと判断し、賛成いたします。

 続きまして、松戸市一般会計補正予算(第3回)についてです。

 これは、千葉県教育委員会の松戸市立小中学校教員未配置による教育活動の低下を防ぐため、各学校の人員不足を、教員免許を持つ人を市の会計年度任用職員として配置して補うというものですが、現在この状況は、子どもたちや教職員の方々への影響ははかり知れないものと思いますので、本当に緊急措置として、何としても必要な人員を確保してほしいんですけれども、まず、そもそも4月1日時点で必要な正規職員が207人も不足しているというのが大きな問題です。市内の公立小中学校では本来配置すべき正規職員は約2,000人くらいということなので、新学期がスタートする時点でそもそも1割足りないというのは異常事態だったわけです。臨時的任用講師を配置してもらってはいますが、さらに育児休業、病休等によって未配置が6月1日時点で47名ということで、今後、代替講師の配置が見込めないということで、今回このような補正が組まれたわけです。

 委員会でも教育長自ら答弁されていましたけども、当然この配置は千葉県の所管なので、県の教育委員会、市長会等に教員未配置解消について改善要望を行ってきているということですけれども、今年度は昨年度以上に未配置の割合というか、率が高くなってしまっている。

 県の採用選考の募集数がそもそも十分ではないという話もあります。今年度でいえば、小学校で600人程度だったようですが、倍率が小学校で2.5倍、中高で4.1倍ということだったので、小学校では1,500人くらいの応募があっても600人程度ぐらいしか採用していないということだと思いますので、もちろん教育の質は担保してもらわないとならないので、応募があった人は誰でも採用できるというわけではないというのはわかるんですけれども、これは財源の問題もあるんじゃないかなというふうに思います。これは、あらゆる機会を通して働きかけをして改善してもらわないとならないなというふうに思っています。

 この件に関して、6月の県議会で冨塚昌子教育長は、未配置の原因として、教員志願者の減少や産休・育休、代替教師の必要数の増加が挙げられる。県教育委員会では職業選択の早い段階から教師を志してもらえるように、高校生、大学生に教員の魅力を伝える出前講座を昨年度133回実施して、さらに今年度からは、大学の新入生を対象にした特別講座を新たに開始し、また退職者に直接個別に電話連絡をして再任用や講師登録を依頼するほか、市町村教育委員会と連携した講師登録説明会というのを県内各市で開催して、人材確保に努めているということです。

 また、ことしの7月から教員免許更新制廃止に伴い、免許が失効した方や免許を持ちながら教職についていない方も任用しやすくなることから、さらに広く周知をして、講師登録者の増加を図るなど、今後ともさまざまな方策によって未配置の解消に取り組むというふうにお答えになっています。

 本来、採用選考の募集数を増やすことが一番だと思うんですけれども、県としても昨年度より未配置が増加している原因を分析して、教師不足を解消していくことは喫緊の課題だと捉えているようなので、引き続き松戸市としても働きかけを続けていただきたいなというふうに思います。

 また、教職員の負担軽減というのもかなり前から言われていますし、働き方改革をしなければ、確かに教員志願者数というのは減少していく一方だと思います。今年度は緊急措置として人員が確保できたとしても、本質的な問題は解消されませんし、これは市教育委員会でもできることがあるのではないかというふうに思います。

 コロナ禍において、学校における感染及びその拡大リスクを可能な限り低減した上で学校運営を継続していく中で、平時においても多忙化が指摘されている教員に関しては、例えば感染防止対策の業務や、GIGAスクール構想前倒しなどでさらなる負荷がかかっているわけですけれども、千葉県では、教員の負担を軽くして授業に注力できるようスクール・サポート・スタッフというものも配置していて、感染防止対策として校内の消毒や児童の検温、欠席連絡への電話対応なども行っているということです。松戸市でも16校で可能なところが今年度4名ということで、これも正直少ないというふうに思います。できる限りこういったものも活用していただきたいですし、同じようにICT支援員についても、教員の負担軽減を図りながら機能向上していくためには必要なサポートなんだなというふうに思うんですけども、国基準の4分の1程度の配置で、何年も検証するまでもなく、柏市などは最初から国基準の配置をしているわけですから、必要なら必要と早く判断して、予算が必要なら要求していただきたいなというふうに思います。

 また、運動部活動に関しても教員の長時間勤務の要因ともなっていて、千葉県では土日の部活動の地域移行を段階的に進めているということなので、このあたりもぜひできる限り進めてほしいということを要望としておきます。

 今回、あくまで緊急措置ということだと思いますけれども、時給についても、県の会計年度任用職員の条件に合わせるということですが、他市ではもうちょっと高く設定しているところもあるようなので、一次募集などでの応募次第では、条件面の見直しなども考えてもらえるようよろしくお願いします。

 とにかく、教員の事務や雑用が多過ぎるので、教員補助のための事務員や業務員をつけて、教員しかできない仕事に専念できるようにして、何より子どもたちのためにもしっかりとした教育環境を整えていただきたいと強く要望いたしまして、会派を代表した私の賛成討論といたします。皆さんの満場の御賛同をよろしくお願いいたします。(拍手)