[0087]9月議会一般質問

投稿日: 2017/09/04 10:51:26

今回は近隣市の公共施設の緊急点検(ホットスポット探し)実施状況や除染基準などを調査し、表を作成して比較してみました。残念ながら議場での配布は認められませんでしたが、実際に比較してみて自治体ごとの対応の違いなどわかった事、また県有施設の緊急点検の測定結果をもとに松戸市の対応を見直してほしいと質問したところ、緊急点検は8月中旬から実施をはじめてくれている事や、測定方法についても見直してもらえるというような前向きな答弁を(初めて?)いただけたと思います。他にも防災についてや食品ロスについても質問しました。

質問事項1.(2017.09)公共施設の放射線測定について

(1)として市内県立学校などにおける県の緊急点検についてですが、この問題は6月定例会でも質問しましたが、御答弁では千葉県による県立施設の測定で、保護者等が不安を感じるようなことがあった場合、市内にある県立施設と市有施設とのあいだで、不安払拭の度合いに差が出てしまうことが考えられますことから、県立施設の測定結果を踏まえ、どのような対応が取れるかなどを協議してまいりたいと考えておりますとの事でした。そこでいくつか質問します。

私の調べでは7月21日までに県の県立施設への測定は終了していると聞いてます。しかし測定結果の公表や報告は通告やヒアリングをしていた8月31日の時点ではされていませんでした。土壌測定などは時間が多少かかる場合もありますが、空間線量の測定はその場で結果がわかると思うんですが、松戸市としてその結果は報告を受けていますか?という質問をしようと思っていましたが、2日前の9月2日千葉日報で測定結果について報道がありました。県立小金高校の敷地内で国の除染基準(地上1メートルで毎時0・23マイクロシーベルト)を超える放射線量が検出されたということでした。この結果を受けて、緊急点検を行う考えはありませんか?私は8月中旬までに、千葉県内の汚染状況重点調査地域に指定されている松戸市を含めた9市の緊急点検の実施状況と除染基準について、各自治体の除染計画や公式ウェブサイトなどを参考に表を作成しました。そこでわかったのはこの緊急点検いわゆるホットスポット探しを実施してないのはこの9市の中で松戸市だけでした。この状況を考えると、松戸市でも緊急点検をやりはじめるべきだと思いますが、改めて市の考えをお答えください。

(2)公共施設の放射線の測定方法や除染基準の見直しについて

汚染状況重点調査地域に指定されている千葉県内の9市の除染基準について、比べてみると各自治体での対応が違うことがわかります。

まず松戸市では、地上何センチメートルで空間線量が0.23μSv/hを超えると除染を行っているかと言うと、保育園や幼稚園、小学校、そして公園では地上50センチ、中学校では100センチと言う事になっています。この松戸市と同じ基準を設けているのが、佐倉市と鎌ケ谷市です。

ただし、鎌ケ谷市の場合は除染基準とは別に鎌ケ谷市独自の目標値として保育園や幼稚園、小中学校は1cmを目指すという事になっています。

この目標値は除染基準として確実に使用されているかというとそういうわけではなく、地表面で局所的に高い所は50cmで0.23未満であっても必要とみなした場合は除染対象とできるようにしているものの様です。

要するに鎌ケ谷市の場合は除染基準以下でも、地表面で局所的に高いいわゆるマイクロホットスポットのような所は除染を行なってくれるわけです。この様に基準は同じでも松戸市より柔軟な対応がされている自治体もあります。

また、6月定例会の際も紹介しましたが、野田市、流山市そして印西市では、保育園や幼稚園、小中学校だけでなく公園も地上5センチでの空間線量が0.23μSv/hを越えると除染対象になるという厳しい独自基準を設けています。

我孫子市と白井市は、公園は地上50センチですが、保育園や幼稚園、小中学校では地上5センチでの空間線量が0.23μSv/hを越えると除染対象になるという松戸市よりも厳しい独自基準を設けています。

また、汚染状況や自治体の規模なども松戸市と1番近いと思われる柏市では、公園は50センチと本市と同じ基準ですが、保育園や幼稚園、小学校では地上5センチ、中学校では地上50センチでの空間線量が0.23μSv/hを越えると除染対象になるという独自基準を設けています。

この様に同じ汚染状況重点調査地域の9市の中でも、対応は様々ですが除染ガイドラインより厳しい独自基準を設けて対応している自治体も少なくない事がわかりました。

もちろん松戸市においても、これまで様々な被曝防護の対策がこうじられてきていて、中には独自にであったりとか、甲状腺エコー検査の様に他市に先駆けてというものもありましたが、緊急点検の実施状況や除染基準に関しては近隣市よりもかなり出遅れている様に思います。

線源いわゆる放射能が地面にある場合、その濃度と量によっては、地上5センチと100センチでは放射線量は全然違う場合があります。

土壌を測定してみると例えば指定廃棄物レベルの高濃度の汚染でも、量が少なければ、100センチの高さでは0.23μSv/hを超えない場合もあります。しかし、少量でも高濃度なわけですから、乾燥して風などで舞えば吸い込んで被曝するリスクは高いわけです。

こういうリスクを回避する為にも、近隣市のように、国の定めた除染ガイドラインより厳しい独自の基準を設けて、対応していただけないでしょうか?

そこで2点お伺いします。

まず1点目、柏市、野田市、流山市、我孫子市、白井市、印西市の様により被曝のリスク回避ができる様な除染基準の見直しをする考えはありませんか?

2点目として、鎌ケ谷市のように目標値を設けて、除染基準値以下でも必要とあれば除染対象とできる様な柔軟な対応を松戸市ではできませんか?

答弁1.(2017.09)

(1)市内県立学校などにおける県の緊急点検に関して、県からは9月1日に正式な報告がありました。

前回、県の点検結果を受け、関係部署と協議するとの答弁をしましたが、新聞等でも7月中に点検が終了する旨の報道であったため、7月に入り何回も県に問い合わせをする等、積極的に情報収集に努め、7月20日に県より、市内の県有教育施設11施設のうち、1施設1地点で、指標値を超える箇所があった旨の情報が得られたところでございます。

県の点検は、雨どい下、側溝、プール裏など普段あまり人が立ち入らない場所であり、この指標値を超える箇所は、降雨による土砂の移動などによる環境濃縮が原因と思われる箇所ではなく、人為的に土を集積された場所でございました。

本市としましては、この情報を得て、市内にある県有施設と市有施設との間で、通学されているお子さんやその保護者の方の不安払拭の度合いに差がでてしまうことが考えられることから、県からの正式な結果を待つことなく、7月に関係課と協議・調整を行い、県が実施した点検方法、点検場所を参考に、市有施設の点検を8月からすでに関係部署により順次行って頂いているところでございます。

なお、現状での進捗状況では、市立保育所、小・中学校及び市立高等学校につきましては、すでに点検は完了しており、指標値を超える箇所はなかったところでございますが、公園など現在点検を行なっている施設もあることから、仮に指標値を超えた箇所があった場合には、適宜低減対策を行なっていくこととしております。

続きまして、(2)公共施設の放射線の測定方法や除染基準の見直しについてでございます。

議員、ご質問の中で幾つかご紹介があった訳ですが、改めて本市のこれまでの放射能対策について若干触れたいと思います。

市では当該事故発生以降、速やかに放射性物質の影響による市民の不安を解消するため、近隣市に先行し、できる限りの放射能対策を実施してきました。

具体的には、県内でもいち早く「松戸市放射能対策協議会」を設置したほか、放射線測定器の一般貸出、私有地測定、さらには放射能に対応していく体制として、放射能対策室を設置し、松戸市放射能対策総合計画を策定しました。

この計画では、「食品」「健康管理」「環境放射線低減」「焼却灰等」の4つの分野で迅速に対応してきており、主な取り組みとして、食品対策では、食品や飲料水に対する市民の不安払拭のため、乳幼児の飲料水の配布、保育所、学校給食及び地産・流通食品及び水道水の放射性物質測定を実施してきました。事故から6年以上経過した現在でも、食品・水道水の放射性物質測定は継続して実施しております。

健康管理対策では、県内では初めて甲状腺超音波検査及び費用の助成や、ホールボディーカウンター測定費用の一部助成をいち早く開始したところです。

環境放射線低減対策では、公共施設での除染作業はもとより、県内で初めて委託業者による民有地の放射線量測定及び除染の受付を開始し、述べ平成26年3月末までの約1年半の期間で、のべ13,710件40,631箇所の測定と、6,823件35,489箇所の除染作業を完了しました。

これまでの大規模な除染措置や放射性物質の減衰で、現在では、市有施設で129箇所の定点と、施設の特性に応じた人が多くの時間を過ごす場所である、主な生活空間となり得る約9,000箇所で測定を継続し、平成28年度は、市内の主な生活空間の平均的な空間放射線量が毎時0.055マイクロシーベルトとなり、除染の指標値である毎時0.23マイクロシーベルトの3分の1以下の値となっております。

さらに松戸市放射能対策総合計画の最終年度に、これまでの本市放射能対策の総括を行うことを目的として、放射能に関するシンポジウムを開催したところです。

そのような中、議員からご案内がありました、鎌ヶ谷市の地表面1センチメートルの測定は、鎌ヶ谷市担当者に確認をしたところ、放射性物質汚染対処特措法に基づく除染実施計画とは異なる、独自目標として記載したものであり、定期測定や今回の緊急点検では、松戸市同様に、施設により地表面1メートルと50センチメートルの高さでの測定を行なっているとのことでした。

本市は、除染関係ガイドラインに基づく測定方法で定期測定を行ってきたところですが、事故から6年以上が経過したことや、先程も述べましたが、約9,000箇所が指標値以下となっている状態が続いていることなどから、測定箇所及び測定方法につきましては、強化や縮小を見据え、見直しを検討してまいりたいと考えております。

要望1.(2017.09)

ご答弁ありがとうございました。

僕が環境部に問い合わせた8月上旬にはまだ緊急点検実施については実施するという回答はもらえなかったんですが、その後実施することになり、今実施してる最中であると言うことで、ありがとうございます!私は当選直後からこのいわゆるホットスポットと呼ばれる濃縮ポイントをチェックする緊急点検ついてはやるべきだとご提案させていただいていました。近隣市や県有施設との差が出てしまう事もあり、ようやくこの8月中旬から実施を開始したという事ですが、他と比べて差が出てしまうからと言うより、必要性を認識していただき、できればもっとはやく実施して欲しかったなという思いもあります。

またこの測定方法や除染基準についても緊急点検同様、原発事故から数年が経過し緊急措置的な対策から中長期的な対策へと変えていくべきだと思い、これまで様々な提案させていただいていましたが、なかなか前向きなご答弁はいただけませんでした。

しかし今回は初めて、全体の計測方法等についての見直しを検討していただけるという前向きなご答弁いただきました。これは前向きな答弁と受け止めていいんですよね?部長?

当然またその進捗状況などはお伺いするとは思いますが、今日は第2質問はせずに、なるべくはやく見直しをしていただきたいという要望にとどめます。

質問事項2.(2017.09)防災について

(1)の避難指示については、城所議員への答弁で了解しました。

今年7月5日の九州北部豪雨では新聞報道によると重大な災害の危険性が高まっているときに出される大雨特別警報が出た福岡県朝倉市では、気象庁が特別警報を発表したのが、朝倉市での雨のピークを過ぎた後だったという事でした。朝倉市では災害警戒本部を災害対策本部に格上げし、特別警報が出る2時間以上前に今回大きな被害が出た地区に随時、避難指示を出していました。朝倉市の森田市長は「2012年の九州北部豪雨でも被害を受けており、早めに避難指示を出すことにしていたので特別警報より早かった」と話しています。一方、数百人が孤立状態となってしまった福岡県東峰村では、緊急性の高い避難指示が出されなかった。村によると、避難準備・高齢者等避難開始を発令し、避難勧告を出した。防災無線や防災メールなどで「できるだけ早く避難してください」と呼びかけたが、大雨特別警報が発表された後も避難指示は出さなかった。岩橋副村長は「特別警報が出た時点で、既に動くと危ない状況だった。場合によっては動かないで家にいた方が安全なこともある。避難指示だと強制的にという意味合いが生じるので、ケース・バイ・ケースで対応した」と説明しています。

このように特別警報が出た時は既に避難所などへ移動するのはリスクが高い場合もあると思いますし、自治体の避難勧告・指示が間に合わない事態もありうるわけです。また住民の中には避難勧告と指示にどのくらい差があるのかや、警報と特別警報でどのくらい緊急性に違いがあるのかなどを理解していない方も多数いらっしゃると思いますので、今後も緊急避難をより円滑に行えるようにこう言った事にもご留意して対応していただきたいと思います。

続いて(2)市民参加型の帰宅困難者対策訓練についてですが、松戸市では今年度も公共交通機関、警察などとMCA無線を活用した合同の通信訓練を実施して、体制強化をはかってる所かと思いますが、一昨年の1月には市民参加型の訓練として、松戸駅から一時滞在施設となる市民会館へ帰宅困難者の避難、誘導訓練を実施していました。僕もこの訓練には参加していて、実際に西口デッキで集まってそこから避難、誘導の流れなどもわかりやすくてとてもいい訓練だなと感じていたんですが、この様な市民参加型の訓練はあれから1年半ほど経過してますがこの間行われていません。今後市民参加型の帰宅困難者対策訓練を実施するお考えはありませんか?また前回の実施で何か問題や課題があったのならばそれもあわせてお答えください。

(3)宿泊を伴う防災訓練について

先日会派で北海道千歳市防災学習交流センター「そなえーる」に行政視察に行ってきました。

ここは、市民(自主防災組織)、ボランティア、防災関係機関が単独又は相互に連携し、防災学習や防災訓練等を実施する事で、市民や防災関係機関の防災力を高めるとともに、防災関係機関に対する理解を深めることを目的としてつくられ、災害時には災害対策の拠点として使用することになっていたり、毎年市民、関係機関あわせると1000人規模の防災訓練を実施しているとの事で、総面積も約8.4haととても大規模な施設になっていました。

AからCのゾーンにわかれていて、それぞれ地震体験コーナー、煙避難体験コーナーや実験装置を利用して天ぷら油やコンセントからの発火現象を見ながら火災の原因を学習する事ができる予防実験コーナー、各種展示コーナーがある中核施設そなえーるの他、ヘリポートや防災訓練広場、消火体験広場、救出体験広場などがあるんですが、その中のCゾーンは防災の森として河川訓練広場、サバイバル訓練広場、野営生活体験広場、多目的広場があり、防災リーダーなどの指導者の育成や火おこし体験など、災害を想定した野営生活や訓練ができるようになっていました。この様な実際の災害に遭遇した場合における避難生活を実感する訓練はとても有益だと思われます。そこで、松戸市でも、例えば野外キャンプ練習場として貸し出しをしている21世紀の森と広場のバーベキュー場の一部を使って野営キャンプ訓練を実施するとか、あるいは避難所生活に資する訓練の一環として、実際に避難所に指定されている学校体育館や市民交流センターなどに宿泊する夜間訓練など、宿泊を伴う防災訓練が実施できないか?市のお考えをお聞きかせください。

続いて(4)防災講演のホームページ等での動画配信について

これは以前にも提案させてもらいましたが、毎年行われている防災講演会の講演の模様を講演会終了ホームページ等で後動画配信ができないかという事です。その後の進捗等あればお聞きかせください。

答弁2.(2017.09)

質問事項2の(2)から(4)につきまして、順次ご答弁申し上げます。

はじめに質問事項2の(2)でございますが、

議員ご案内のとおり、平成27年1月16日に、大規模災害による帰宅困難者が発生したとの想定により、市民参加型の訓練として、防災リーダーの皆様など約250名の協力のもと、松戸駅から一時滞在施設となる市民会館へ帰宅困難者の避難、誘導訓練を行っております。

この訓練は、平成25年の7月に、帰宅困難者対策を強化するため、公共交通機関、大規模集客施設、大学、警察等の関連機関等による「松戸駅周辺帰宅困難者等対策協議会」を発足させましたが、その機関との情報共有、関係性の強化を図るため実施したものであります。

訓練は、概ね良好な結果で、市民の皆様にも帰宅困難者になった場合の取るべき行動などご理解いただくとともに帰宅困難者等対策協議会内においても、共通の意識を構築することができました。

そして、その後は、議員ご指摘のように、市民参加型の想定訓練は実施しておりませんが、帰宅困難者等対策協議会のさらなる「体制づくり」を主眼として対策を強化してまいりました。

具体的には、年3~4回の通信訓練による情報交換、情報共有訓練、一時滞在施設の開設要領の確認やエリア

防災計画等を策定し、松戸駅周辺で帰宅困難者が発生した際の関係機関と連携した対策要領の検討など、帰宅困難者が発生した際スムーズに対応するための体制づくりを進めてまいりました。

今後につきましては、実際に人員を動かす訓練は帰宅困難者対策にとって有効な手法であると認識しておりますことから、現在進めている帰宅困難者対策協議会の強靭化を図りながら、「体制づくり」の検証も踏まえて、長期的な観点にたって、市民参加型の訓練の必要性を勘案して、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。

次に、質問事項2の(3)でございますが、

昨年度行いました総合防災訓練では、新たな試みといたしまして自衛隊と連携したカレーの炊き出し訓練を行い、避難生活に資する訓練として参加した市民の方々

からも好評をいただいたところでございます。

議員からご指摘がありましたとおり、このように、実際の災害に遭遇した場合における避難生活を実感する訓練は非常に有益なことであることから、さらに災害に伴う訓練を拡大し、避難所生活に資する訓練の一環として、避難所に宿泊するなどの夜間訓練の重要性も認識しているところでございます。

ただ、しかしながら、宿泊を伴う夜間訓練となりますと訓練場所、訓練対象者、訓練規模等、多方面にわたる調整が必要となることから関係方面の部署との調整を図る必要性がありますので、調査研究をしてまいりたいと考えております。また、現在、防災意識の高い自主防災組織も拡充していることから、このような組織と連携し、夜間訓練の重要性についてご理解をいただきたいと存じます。

続きまして、質問事項2の(4)でございますが、

議員ご案内のとおり、当市では年1回、地域の防災リーダーなどの皆様を対象とした防災講演会を行い、防災に対する必要な知識の普及を図ることで、地域の防災力向上を図っているところでございます。

今年度は、8月3日、市民会館ホールにおきまして、一般社団法人まちかど防災「減災塾」塾長 水島 重光(みずしま しげみつ)氏をお招きし、750名を超える聴講者の皆様に対して、災害発生時でも快適な生活を送るための心構えについてご講演いただいております。

本来ならば、もっと多くの市民の方々に参加していただき、広く防災意識の関心を深めていきたいのですが

会場の規模の問題もあり、現在の形で講演会を開催してまいりました。

しかし、議員ご指摘のとおり、講演内容を広く周知することが、地域の防災力向上につながるものと認識しておりますことから、今後は、講師の選定段階から調整を図り、可能な限り講演会終了後の動画配信や講演内容の公開などができるよう工夫をしてまいりたいと存じます。

以上、ご答弁といたします。

要望2.(2017.09)

(2)の市民参加型の帰宅困難者対策訓練についてですが、実際に人員を動かす訓練は帰宅困難者対策にとって有効な手法であるとご認識されているという事ですので、進めてきた体制づくりの検証も踏まえて、市民参加型訓練の実施をよろしくお願いします。

また前回は休日の午後1時過ぎくらいからの訓練だったかと記憶していますが、実際に災害が起こった場合に帰宅困難者になる方々の多い時間帯、夕方以降の実施についてもあわせてご検討をしていただきたいと要望しておきます。

(3)の宿泊を伴う防災訓練についてですが、避難所に宿泊するなどの夜間訓練の重要性も認識しているということで、訓練場所、訓練対象者、訓練規模等、多方面にわたる調整が必要となると思いますが、関係方面の部署との調整を図っていただき、実施にむけて、ご検討のほどよろしくお願いします。防災意識の高い自主防災組織も拡充していることから、このような組織と連携し、夜間訓練いきなり総合防災訓練のような大規模なものでなくても、さきほども提案しましたが、21世紀の森と広場のバーベキュー場の一部を使って野営キャンプ訓練を実施するとか、市民交流センターなどに宿泊する夜間訓練など小規模なものでも実現できるところから始めていただきたいと思います。

(4)防災講演のホームページ等での動画配信については、著作権等の問題もあり講師の選定段階からの調整などが必要だと思いますが、動画コンテンツの方が若い人達も含めて、とても入り口としては入りやすいと思いますし、ホームページ等で動画配信ができれば、実際にそのイベントに来れない方にも時間や場所の制限なく観ていただけます。全編ではなくても、文字や写真だけのものよりもより広い層に伝わるきっかけになると考えます。防災意識の向上にも繋がると思うのでできる範囲でどんどん進めていっていただきたいと要望しておきます。

質問事項3.(2017.09)食品ロスについて

昨年の6月定例会においても、食のセーフティーネットの観点から、フードバンク千葉との連携や、現状での課題と今後の事業拡大についてお伺いしましたが、まだフードバンクとの連携もはじまったばかりで、支え合い、助け合いのあるまちを目指す新しい取り組みの一つとして、松戸市社会福祉協議会と協力し、その活動を広く周知していきたいという事でした。その後の進捗状況として(1)のフードドライブの実施状況については、公明党の諸角議員への答弁で申請件数と受付量が増えている事はわかりましたが、もう少しお聞きします。

フードドライブとは、家庭で余っている食べ物を学校や職場などに持ち寄りそれらをまとめて地域の福祉団体や施設、フードバンクなどに寄付する活動のことを言いますが、現在市役所での食品寄付の受け付けは行っていますか?行っていなければ市役所でもフードドライブを行う考えはありませんか?

(2)のスクールフードドライブについてですが、これは簡単に言うと食品寄付の受付を学校で行うというものです。昨年の10月に会派で視察に行った山梨県では県内の高校や大学などと協力して教育機関での食品寄付をスクールフードドライブ活動として実施しているとの事でした。この様な取組みが松戸市でもできないか?お考えをお聞かせください。

(3)千葉市で行われたもったいないゼロキャラバンについてです。イオンモール幕張新都心グランドモール1階グランドコートで6月18日に千葉市主催の環境イベント「もったいないゼロキャラバン」が開催されました。新聞報道によると、千葉市で排出される約半分を生ごみが占め、その中に多くの食品ロスがあるという。そうした「もったいない」状況を楽しく学んでもらおうと、同イベントではさまざまな企画を用意。

会場では、食べ物のもったいない現状について知る「もったいないゼロパネル展」、食品ロスについての短編映像作品を上映する「もったいないゼロ上映会」、景品を用意するクイズ「もったいないゼロクイズラリー」、1人が出す食品ロスの重さを手で持つ「体感コーナー」などを展開。また手つかずの食品・ペットフード、使用済みてんぷら油の回収も行ったという事です。

松戸市では「ひと・もの・しぜんを大切にするまちづくり」を基本コンセプトに「松戸市もったいない運動推進本部」を設置し、「もったいない運動」を推進しています。子ども祭りや松戸祭りでは、もったいない運動の啓発活動などを行なっています。また松戸市では、ケニア共和国元環境副大臣でノーベル平和賞を受賞された故ワンガリ・マータイ博士が本市を訪問された日を記念して、2月15日を「松戸市もったいないの日」と定めていて、もったいないの日を記念してイベントを開催しています。昨年2月にも記念イベント「“もったいない”から始めよう」が市民会館で開かれました。食育劇や体験、コンサートなど、子どもから大人まで楽しみながら“もったいない”を学ぶ一日となったという事です。

例えばこの様なイベントの際に、実際に食品寄付を受け付けるという事はできないでしょうか?

松戸市では千葉市同様、家庭から出される使用済の食用油をバイオディーゼル燃料の原料として使用するため、平成22年4月から「廃食用油回収モデル事業」を実施しています。

リサイクルや食品ロスの事を学びながら、実際にその場でも廃食油の回収や食品寄付の受け付けを行うなどしてこの様な事業が集約されたイベントを開催する考えはないか?市の考えをお答えください。

答弁3.(2017.09)

「食品ロスを減らす社会について」の(1)と(2)について、関連がございますので、一括してご答弁申し上げます。

まず、はじめに、フードバンク活動のための食品の回収である「フードドライブ」の実施状況につきましては、DELⅠ議員ご案内のとおり、先の公明党の諸角議員へのご答弁にございますが、松戸市社会福祉協議会におきまして、平成27年度から「フードバンクちば」と連携した食品の回収をスタートし、受付量が増加してございます。

この間、市は、市役所での食品回収を直接、担ってはいませんが、「ご家庭に眠っている食品大募集!」と銘打(めいう)って「フードバンクちば」が主催し、概ね一月半(ひとつきはん)の期間を区切って行うフードドライブとともに、常に、一年を通じて、市社協が食品の回収を行っていることを市ホームページや広報を用いて、市民の皆様に周知してまいったところです。

市民の福祉のニーズにきめ細やかに対応していくためには、市の福祉施策の充実はもちろんフードバンク活動に限らず地域住民の参加と支えあいのまちづくりの推進が肝要であり、食品の回収は、矢切の松戸市社会福祉協議会に限らず、地区社会福祉協議会でも一部行っていると聞き及んでおります。

平成28年10月15日発行の「まつど社協だより」の一面では、「広がっています、フードバンクの輪」として、

フードバンクへの協力を呼びかける内容で、「必要としている方々に役立てられたら嬉しい」「生活に困窮している家庭のお子さんの支援に活用してください」という寄付者の声や「皆様の善意に感謝します」という利用者の声が紹介されています。

食品の寄付や受付を学校で行うスクールフードドライブにつきましては、その適切な保管場所を事前に用意することが必要であり、事前の調整も必要と認識してございます。

フードバンクの活動が末永く根付くよう、地域のなかでさらに広がるよう市社会福祉協議会の取り組みに協力し、今後も広報まつどや市のホームページなどを通じ、その活動を広く周知するととともに、市役所での食品の受付につきましては、事前にお問い合わせ頂いた場合は、市役所での受付が可能となるよう市社会福祉協議会と調整をしてまいりたいと考えております。

以上、ご答弁とさせて頂きます

(3)千葉市で行われた、もったいないゼロキャラバンについて、ご答弁申し上げます。

議員よりご提案のございました、各イベントの際に、食料品や廃食用油の受付・回収してはいかがかということについてでございますが、まず、食料品につきましては、先の諸角議員へのご答弁にもありましたとおり、現在、松戸市社会福祉協議会が「フードバンクちば」と連携し、食料品の受付を行っているところであります。

本市におけるイベント時での食料品の受け付けの可否等につきましては、頂いた食品をどのように管理・保管するかといった課題の整理が必要であり、そのような課題につきまして、社会福祉協議会との調整が必要とである認識しております。従いまして、現時点におきましては、市が関連するイベントにおいて、当協会が行っておりますフードバンクの取り組みを紹介するなど、広報・啓発といった部分で、市として協力・支援をして参りたいと存じます。

次に、廃食用油の受付・回収につきましては、議員ご案内の千葉市が本年6月に実施した「もったいないゼロキャラバン」では、集客力を見込んで大型商業施設で実施したのにもかかわらず、廃食用油の回収量はゼロであったと伺っております。これは、廃食用油は重量があるうえ、油という特性からイベント会場まで持ち運ぶことを敬遠されたものと推測されますことから、効果的な回収方法について、他市の取り組みなどを参考に検討してまいります。

続きまして、千葉市のゼロキャラバンのようなリサイクルや食品ロスなど、複数のテーマを集約したイベントの開催についてでございます。

もったいない運動に関係する取り組みを行っている部署は複数ございまして、各部署がそれぞれの分野に関する取り組みを実施しているところです。

複数のテーマを集約した形態でのイベントの開催につきましては、平成27年度までは、2月15日の「松戸市もったいないの日」に合わせ、もったいない運動に特に関係が強い3つの部署(総務部・環境部・健康福祉部)が合同で、それぞれの分野に関するコーナーを設けるなどし集約したかたちで、ひとつのイベントとして開催しておりました。

しかしながら、開催時期がインフルエンザの流行時期に重なることや、集客力不足によるイベントの停滞などの課題が出てきたことから、イベントの開催時期や実施方法等について、関係部署間で協議を行い、数百人を収容できるホールの有無、集客が見込めるイベントへの相乗りの可否等を総合的に勘案した結果、市内有数のイベントである「松戸まつり」に出展することで、現状より集客が望め、且つ効果的・効率的な啓発活動ができると判断し、集約したひとつのイベントとしての形態を取り止めた経過がございます。

2月のもったいないの日に合わせた記念イベントでは、3つの部署が協力し、市民ギャラリーにてもったいない運動に関するパネルや市民のアイディア作品の紹介等、展示型の啓発活動を行っているところでございます。

ご質問の関係部署の取り組み等を集約したイベントの再開につきましては、これまでの過去の経緯もございますので、今後イベントの形態を検討する際の選択肢の一つとして認識させていただきたいと存じます。

今後につきましては、もったいない運動として、食品ロスやその他のテーマにつきましても、既存のイベントの中で、パネル展示やチラシ配布などの啓発活動をとおし、もったいない運動の裾野が広がるよう努めて参りたいと存じます。 以上答弁といたします。

要望3.(2017.09)食品ロスについて

(1)と(2)はフードドライブについての質問でした。現在の松戸市では市役所での食品回収を直接、担ってはいませんが、市社会福祉協議会が食品の回収を行っていることを市ホームページや広報を用いて、周知しているとの事でした。今後もこのような活動が地域のなかでさらに広がるよう市社会福祉協議会の取り組みに協力し、広報まつどや市のホームページなどを通じ、その活動を広く周知していきたいと考えているという事なんですが、この地域の中でさらにフードバンク活動が広がるような協力の一つとして、学校や市役所などで食品を集めてフードバンク千葉などに届けるフードドライブ活動をしてみてはどうですか?とご提案させてもらいました。

フードドライブとは単なる食品寄付と言うより、家庭で余っている食べ物を学校や職場などに持ち寄りそれらをまとめて地域の福祉団体や施設、フードバンクなどに寄付する活動のことを言うので、今の松戸市での取り組みからさらに一歩進んだ形になるのかなと思います。

今回、市役所での食品の受付につきましては、事前にお問い合わせ頂いた場合は、市役所での受付が可能となるよう市社会福祉協議会と調整をしていきたいという前向きなご答弁をいただきました。ありがとうございます。

もちろん常時寄付を受け付けるというものでなくても、あくまである一定期間のキャンペーンであるとか、1日限りのイベントとして行う事でも、ホームページや広報だけで周知を行うより理解が深まり、啓発、周知拡大にに繋がるとも考えられます。関係各所との調整や協力も必要であり、学校においては保管場所等の課題があると言うのはわかりましたが、さきほどもいくつか紹介したように、先進的に取り組んでる自治体もあります。

ぜひ、先進市等の取り組みなどについても調査研究を行い、さらなる周知拡大に繋がるようよろしくお願いします。

(3)のイベントにおける食料品の受け付けの可否等につきましては、社会福祉協議会と調整・協力が必要との事でした。頂いた食品をどのように管理・保管するかといった課題の整理も必要であるというのもわかりました。また廃食用油の受付・回収につきましては、現在、市役所等でも受け付けてるわけですが、廃食用油は重量があるうえ、油という特性からイベント会場まで持ち運ぶことを敬遠されるものと推測され、千葉での実績をみると回収方法としてはあまり効果的ではないと言う事もわかりました。

ただフードドライブも廃食油の回収も実際に目の前で受付けたり、回収するブースを設ける事で、啓発活動の一つとして、パネルなどでどのように回収してるかを広報するよりもインパクトがあるのではないかとおもいます。保管や管理を考えるとまずは小規模な回収特設ブースの様なものでも良いとは思うので、ぜひ今後ご検討のほどよろしくお願いします。

それぞれの取り組みを集約したイベントについても過去の経緯、課題等了解しました。今後イベントの形態を検討する際の選択肢の一つとして認識していただけるとの事なのでよろしくお願いします。