◆17番(DELI議員) 皆さん、こんにちは。政策実現フォーラム・社民のDELIです。
何とか戻ってくることができましたので、またここから4年間、しっかり頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、通告に従って質問していきたいと思います。
◇質問事項1.新型コロナウイルス感染症対策について。
要旨の(1)として、中性能フィルターを活用した換気対策についてと通告しました。
現在、松戸市の感染者数は、先週1週間で、毎週金曜日に更新されて、きょうもこの後更新されると思うんですが、今、約2,700人ということで、平均すると毎日385人とか、それぐらい以上の報告があって、前の週と比べると985人増ということで、9月27日からこのカウントの仕方というのは変わってしまって、中学生から64歳以下の方は自分で登録しないとカウントされなくなってしまっているんですが、表面化している状況を見ても、既に第8波というものが始まって真っ最中というか、まさに倍々で感染者が増えていっているような状況になってしまっています。
病床の確保のフェーズは、11月22日に、県内全圏域でフェーズ2Aからフェーズ2Bに引き上げになって、確保病床が306床増になったんです。しかし、松戸市を含めた東葛北部2次保健医療圏の病床使用率は、12月6日報告分で既に90%から95%に達しています。
一番上のレベルであるフェーズ3になるのも時間の問題で、そうなると、病床は今までの半分程度、144床しか今度は増やすことができなくなって、今度、優先順位をつけた入院というふうになっていきます。
今は、原則、入院が必要な方は入院できる状況なんですけれども、これがフェーズ3になってしまうと、優先順位をつけた入院ということになってしまうので、当然、通常医療にも影響が出てくるというような状況になってしまうということです。医療逼迫を軽減するためにも、従事者の負担を軽減するためにも、これ以上できる限り感染者を増やさないというような対策を強化する必要があると思います。
そこで、きょうは、この予防策の中でも、時間がないので、換気対策に絞ってお聞きしようと思います。
新型コロナが広がる原因の一つがエアロゾルと言われているんですけど、これは4時間から8時間滞留するというふうに言われています。例えば、学校教室の空気堆積というのは約160立方メートルと言われているんですけど、エアコンを弱運転でも1時間に6倍の量、約750立方メートルの空気を室内中に行き渡らすということができるんです。もし、この状況で感染している人が教室内にいる場合、エアコンは感染者のウイルスをまき散らす役割になってしまうんですけれども、空気というのは、ろ過してウイルスを除去することができますので、ふだん皆さんがつけているマスクのこういった基準に近いエアコン用のマスクと、中性能フィルターのことを言うんですけれども、これを吸気口に取りつけるだけで非常に高いウイルス飛沫対策となります。
教室の大きさから考えると、エアコンにフィルターをつけるだけでは除去能力が足りないんですけども、それは窓あけ換気しただけでも同じように足りないし、高性能換気扇を使っただけでもやはり足りないんです。一般的な空気清浄機だと、教室では6台ぐらいが必要なんじゃないかというふうに言われているんですけども、これではかなり費用がかかってしまいます。
そこで、アメリカのホワイトハウスなどでも導入されている中性能フィルターは、安価なので、学校や保育所や幼稚園、高齢者施設などで導入しやすいんじゃないかということなんです。
高性能フィルターというのはたくさんの空気を送れないので、性能がよくても、広い空間の空気清浄には向いていなくて、中性能フィルターは、たくさんの空気を送れますから、早い時間でざっくり広い空間の空気清浄をするというものには向いているんです。
実際、建築基準法である一定の容積とか広さ以上のところは換気をしなければなりませんので、例えば、衆議院とか参議院とか議員会館などは、この中性能フィルターを使って換気を行っているんですね、空気清浄というのは、フィルターと風があれば空気清浄になりますので。実際、この議場もそういった形で換気を行っていて、フィルターも、高性能か中性能か、そういったところは調べられなかったんですけれども、フィルターを使っているということで、要は、これと同じような環境で、フィルターを使って、風を使って空気清浄ができないかと。
実際に、先ほど言ったみたいに、中性能フィルターは教室のように広い空間をざっくりと早く空気清浄するのに向いているわけです。それと、窓あけ換気などの両立によって、エアロゾル感染対策を強化することができないかという提案です。
まず、アとして、学校において。全国的には、先ほど知事のお話なんかも紹介されていましたけれども、黙食も見直されるという話になっているようですけども、そういった部分の対策を緩めるのであれば、なおさら学校現場の換気対策を強化するべきなんじゃないかなと思うんですが、この中性能フィルターの活用ができないか、松戸市教育委員会のお考えをお聞かせください。
続いて、イとして、保育園や幼稚園において。現在、保育園等では、マスクの常時着用ということができないような状況だというふうにも聞いていますし、であるならば、エアコンにマスクをつけて、感染リスクを少しでも下げることができないか、お聞かせください。
それから、ウとして、高齢者施設において。学校現場や児童福祉施設だけでなく、高齢者施設での集団感染も実は増えてきています。感染が拡大していくときというのは、大体こういう集団感染というのは増えてくるんですけども、高齢者施設でもクラスター対策だけでなく、予防対策として、例えばこの中性能フィルターを補助対象にするなどして、活用を推奨する考えはありませんでしょうか、お答えください。
続きまして、(2)後遺症対策の進捗について。
新型コロナウイルス感染症に感染した方の約1割の方が後遺症になるというふうに言われています。アメリカでは、既に400万人以上の方が後遺症によって仕事ができなくなってしまっているということで、大変な社会問題になっているんですけども、欧米は、最初の波で結構感染者が増えたので、今、こういったことが表面化してきていますけれども、日本は第5波まで、いわゆる去年の年末までの感染者は170万人ぐらいなんです。今、どれぐらいかというと、今は2,300万人ですから、ことしになって2,000万人以上の方が感染しているんですね。
そういうことを考えると、松戸市だけを見ても、もう既に8万人近くの方が感染されていますので、今後、後遺症の問題はしっかり今後も向き合っていかなければならなくなるんだろうなというふうに思っています。
6月定例会で、この後遺症対策についてお伺いしました。その後、後遺症治療の第一人者の平畑光一先生を講師に招いて、医療従事者向けの講演会を開催したり、あるいは後遺症についてのリーフレットを作成したということだったんですけれども、その周知方法や受け皿となる医療機関が増えているのか、そういった進捗状況をお聞かせください。
以上、1回目の質問となります。御答弁をよろしくお願いします。
○鈴木大介副議長 理事者の答弁を求めます。
〔西川康弘学校教育部長登壇〕
◎学校教育部長 質問事項、新型コロナウイルス感染症対策について、質問要旨(1)、アについて答弁申し上げます。
市立小中学校においては、文部科学省の衛生管理マニュアル及び松戸市教育委員会作成による感染拡大防止ガイドラインに基づき、日常的な健康観察や手洗いの励行など、基本的な感染症対策を行うとともに、換気対策につきましては、教室内の2方向の窓の開放、必要に応じてサーキュレーターやCO2モニターの使用を行っております。
エアコンへの中性能フィルターの活用につきましては、維持管理を実施しているPFI事業者による取り付けとなり、膨大なコストがかかります。
今後も、換気対策を含めた基本的な感染防止対策に継続的に取り組み、子どもたちの教育活動の推進を図ってまいります。
以上、答弁といたします。
〔伊原浩樹こども部長登壇〕
◎子ども部長 質問事項、新型コロナウイルス感染症対策について、(1)のイにつきまして御答弁申し上げます。
議員御案内のとおり、保育施設、幼稚園では、感染を防止するためにも換気対策は重要であると考えております。
公立保育所においては、窓あけや高性能フィルターがついた空気清浄機による換気対策を行った上で、CO2濃度測定器で確認し、濃度が高い箇所についてはサーキュレーターを設置しており、民間保育園、幼稚園でも、各施設において同様の対策をとっております。
保育施設、幼稚園では、新型コロナウイルス感染症のほか、胃腸炎やインフルエンザなどの感染症対策も図る必要があり、まずは手洗い、うがい、消毒などの基本的な感染症対策を継続していくことが最も重要であると考えております。
議員御提案の中性能フィルターを活用した感染リスクの低減につきましても、専門家の知見などに基づき、有効性について他の対策も含めて検討してまいります。
以上、答弁といたします。
〔楊井千晶福祉長寿部長登壇〕
◎福祉長寿部長 質問事項、新型コロナウイルス感染症対策について、質問要旨(1)のウ、高齢者施設について、答弁申し上げます。
新型コロナウイルス感染症に対しては、基本的な感染予防策が有効と認識しております。このため、本市では、昨年11月に、市内高齢者施設で、専門家より効果的な換気対策の実地調査を行っていただいた上で、換気方法のアドバイスをいただきました。
この実地調査は、効果的な換気方法の取り組み事例として、厚生労働省のホームページで紹介され、厚生労働省より全国の都道府県及び市町村に通知されました。この調査では、換気の重要性を指摘しており、窓あけや空気清浄機の設置も有効と指摘しております。
本市では、これまでも、介護施設等集団感染拡大防止対策緊急補助金等で、高齢者施設の事業者が換気対策として空気清浄機やフィルターを購入した場合、補助金の目的に合致している場合はその費用を補助してまいりました。さらに、寄附いただいた空気清浄機を市内の高齢者施設に配布してまいりました。
議員御提案の中性能フィルターの活用については、今後、冬本番に向けて、高齢者施設では窓あけによる換気がされにくくなりますので、改めて、市内の施設に対し、換気の重要性を周知しながら、他の対策も含め検討してまいります。
以上、答弁といたします。
〔伊藤智清副市長登壇〕
◎副市長 新型コロナウイルス感染症対策についての(2)について、答弁申し上げます。
後遺症の代表的な症状としましては、疲労感、倦怠感、せき、頭痛などがあり、症状がなかなか改善せず、不安を感じる方も一定数いることがわかっておりますことから、保健師による後遺症の健康相談を実施しております。
ことし6月より相談件数等を集計していますが、多い月では87件の相談があり、相談者の年代は、40代以下の若年層が6割を超えております。
相談内容としましては、どこの医療機関を受診したらよいかといった医療機関の照会についての問い合わせや、症状に対しての相談が多くあります。一例を申し上げますと、倦怠感が続いているがどうしたらよいかといった相談では、無理をすると重症化するおそれがあるため、倦怠感があるときには負担がかかる動作や作業をしないよう伝え、2か月間は激しい運動や無理な活動は控えて過ごすよう助言をしております。
このようなよくある相談内容につきましては、Q&A集を作成し、ホームページで掲載しております。また、後遺症に悩んでいる人が身近な医療機関などに相談、受診できる体制づくりのため、ことし7月、医療従事者に向けて、松戸市医師会と共催で講演会を企画し、後遺症診療の第一人者でありますヒラハタクリニック院長の平畑光一氏をお招きしました。
平畑先生は、講演会当時、4,000人以上の後遺症患者を診療、治療しており、診療のポイントや漢方療法など、後遺症の症状に応じた具体的な対応についての講話がございました。
これを受けまして、市内に平畑医師のような後遺症の専門医はおりませんが、罹患後の体調不良で悩む患者について、かかりつけ医でまずは受け止めましょうと医師会内で周知を図っていると伺っております。そのため、後遺症の症状について相談、受診ができる医療機関は少しずつ増えてきている状況でございます。
しかしながら、長引く後遺症症状につきましては、診療は先生方にとって苦慮することもあると伺っているところでございます。そのため、先生方が安心して診療に臨めるよう、高度な検査等が必要なときには市立総合医療センターへ紹介する体制の確認や、症例などの情報共有ができるような場の設定など、医師会と会議を重ね、連携を図っているところでございます。
さらには、市民や事業者が後遺症への理解を深め、適切に対応できるよう、後遺症の特徴、後遺症に悩む人へのサポート事例、後遺症に関する相談先等を盛り込んだリーフレットを全国に先駆けて作成しております。
リーフレットは、薬局や事業所等へ配布したほか、市内小中学校での啓発にも活用しております。また、啓発ポスターを医療機関や駅、大型スーパー等に掲示し、周知にも力を入れているところでございます。
今後も、医師会と連携を図りながら、後遺症に悩む方々が適切な医療につながり、また社会の理解やサポートが得られるよう取り組んでまいります。
以上、答弁とさせていただきます。
〔DELI議員登壇〕
◆17番(DELI議員) それぞれ御答弁ありがとうございました。
まず、後遺症対応についてです。
全国に先駆けて作成していただいたリーフレットは、とてもいいものができていたので、しっかりと周知してほしいというふうに思っていましたけれども、薬局や事業所等へ配布したり、ポスターを医療機関や駅、大型スーパー等にも掲示したり、周知にも力を入れていただいているということで、安心しました。
また、7月の末に、平畑先生の講演以降、罹患後の体調で悩む患者については、まず、かかりつけ医で受け止めましょうということで医師会内で周知を図って、後遺症の症状について相談、受診ができる医療機関も少しずつ増えてきているという状況ということで、これまでの執行部の皆さんの御尽力にはとても感謝します。
治療方法も確立していない中で、長引く後遺症状についての診療というのは、先生方にとって苦慮するところもあるということでしたので、まだ少し時間はかかってしまうかもしれませんけれども、引き続き、医師会と連携を図りながら、後遺症に悩む方々が適切な医療につながれるよう、そしてまた社会の理解やサポートが得られるように取り組んでいってください。よろしくお願いします。
ただ、後遺症の患者も、感染者が増え続けていく限り、増え続けていってしまうということになってしまうので、後遺症対応をしっかり行うとともに、やはり一番重要なのは感染者を増やさないということです。そのためには、引き続き予防対策、これは市町村単位でもできることですから、予防対策にもしっかりと力を入れていかなければならないなというふうに思うわけです。
そこで、予防対策の強化という意味で、今回は中性能フィルターを活用した換気対策についてお伺いしました。今すぐできて、安価で効果も高い。空気清浄と換気の両立をすれば、当然、感染リスクは今よりも低減されますし、高性能装置設置の節約と、お互いの長所を補完できるので、長持ちするんですね。学校では、純正のフィルター取り付けとなるとコストの問題があるという御答弁をいただきましたけれども、先ほど説明したとおり、空気清浄機というのは、フィルターと風さえあればつくることができます。シート状の中性能フィルターは、ほとんどの空調機とか扇風機、サーキュレーターなどに取り付けることができるんですね。張り付けたその瞬間から空気清浄機にすることができて、よりたくさんの場所で手軽に空気清浄が行えるようになります。
例えば、自作の空気清浄機などを学校の授業などで子どもたちと一緒につくってもいいんじゃないかなというふうに思うんです。実際に、アメリカなんかでは、自作の空気清浄機を市民がチャリティーでつくって、それを学校とか保育園とか高齢者施設に配って、エアロゾル感染対策予防に貢献しているんです。
安価で比較的簡単に、高いウイルス抑制効果が期待できる中性能フィルターを導入することで、集団で生活する場所での感染予防対策が今よりも強化できるというふうに考えます。
先ほど、増加傾向と部長がおっしゃっていましたけれども、もう完全に感染拡大期に入っています。市内の公立小中学校を見ても、先週1週間で318人も感染者が出ていますし、中には、1週間で38人も感染者を出してしまっている小学校もあります。保育所なんかでも先週から倍増していますから、今、まさに増えていっているような状況なんです。
先ほども、そういう黙食の、そういった過度なあれを見直していかなければならないというような言葉もありましたけれども、保育所などではマスクの常時着用なんかは難しいでしょうし、学校などでも対策の緩和の話が出てきていますが、感染症自体がいまだ収束のめどが立たない状況で、対策の緩和だけをするというのは大いに疑問があり、子どもたち、職員の負担を増やさずとも感染リスクを減らす方法というのを考えていくべきだと思うんです。子どもたちがマスクを外す場面が増えるなら、その分、エアコンとか扇風機にマスクをつけて、感染リスクを低減していくと、今、そういう局面なんじゃないかなというふうに思うんです。
それぞれの施設で事情は異なると思うんですけれども、換気対策の重要性の認識、そして知識や対策のアップデートがなかなかできない中、エアロゾル感染に対する対策というのがなかなかアップデートできない中で、こういった集団感染は、感染が広がってくると起こってしまうという状況なんだと思うんです。
きょうはもう時間がありませんから、御答弁にあったように、ほかの対策も含めて、今回提案した中性能フィルターを活用した換気対策も検討していただけるということですが、学校のほうでも検討をよろしくお願いします、本当はお聞きしたかったんですけども。答弁にもあったように、必要であればサーキュレーターを使ってとか、保育園などでも使っているということで、扇風機に中性能フィルターを張り付けるだけで空気清浄機になるんですよ。
なので、ぜひとも、純正のものをエアコンにつけるという選択肢だけではなく、サーキュレーターとかを使っているんだったら、そこにフィルターをつければ空気清浄になるわけですし、実際にこういう議場なんかも換気のときにフィルターを使ってやっているんで、理にかなっているというふうに思います。
しっかりと取り入れられるものはどんどん取り入れていただいて、その上で、子どもたちや現場の先生方の負担などを減らしていくというのであればまだ理解ができるんですけども、こうやって感染が広がっていっている状況ですので、しっかりと感染リスクを下げるということは継続してやっていっていただきたいなというふうに強く要望して、私の一般質問を終了します。
御清聴ありがとうございました。(拍手)