◆17番(DELI議員) 皆さん、こんにちは。政策実現フォーラム・社民のDELIです。
ただいま議題となっております議案第15号、令和5年度松戸市一般会計補正予算(第4回)について、政策実現フォーラム・社民と会派立憲民主党の両会派を代表して、委員長報告のとおり、賛成の立場から討論します。
今回の補正は、既定の歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ8億9,076万4,000円を追加し、歳入歳出予算の総額をそれぞれ1,742億6,664万1,000円とするものです。
それぞれの事業について要望、意見を述べさせていただきます。
まずは、いじめ相談事業についてです。
私どもの会派では、子どもの権利条例制定を提案していました。その大きな理由の一つに、条例制定している自治体では、市長部局や行政から離れた第三者機関で相談及び救済申し立て対応、調査、調整活動、勧告、意見表明、是正等の要請、公表などの権限を持たせていたり、救済機関には弁護士がいたりと、相談を通して子どもにかかわるさまざまな悩みを幅広く受けながら権利侵害からの救済を図っているということでした。
子どもの権利条約は1989年に国連総会で採択され、日本も94年に批准しましたけれども、条例に対応する国内法のこども基本法の施行は今年4月で、条例批准から約30年かかりました。この間、日本は国連などから子どもの権利を守る法整備の遅れなどを指摘されてきたんですけれども、日本の取り組みの遅れを象徴する代表的なものが子どもアドボカシーだったと言われています。このアドボカシーとは英語で擁護や代弁を意味する言葉で、子どもの権利保護の分野では、いじめや暴力などで悩む子どもの声を専門知識を持つ大人(アドボケイト)が聞き、代弁者として関係者と調整しながら問題解決を目指すという、こういった仕組みのことを指します。
そのため松戸市でも、市長部局にいじめや不登校の相談窓口を設置して主体的に対応して、必要があれば弁護士がサポートをして、法律的なアプローチも含めて権利救済につなげられるような仕組みをつくってほしいということを要望してきましたので、そのような経緯から、今回市長部局内にいじめ相談窓口を設置するということは大きな一歩だと感じていますし、高く評価しているところです。
中身についても、相談者がいじめられたと思った案件は広く聴取できるよう運営を検討していて、学校への情報提供についても、相談者の意向を聞き取った上で、同意が得られたものについてのみ学校に報告するということや、今までのように、いじめの案件は単純に学校へ戻すということではなくて、市長部局が主体的に取り組む中で教育委員会と連携して児童への支援に当たっていくということになり、案件によっては、刑事罰の対象となり得るものや不法行為に該当し損害賠償責任など発生するものなど、重篤なケースも想定して、弁護士には相談を通じていじめ解決に向けた法律的なアプローチを担うこともできるということで、このあたりはとてもいいというふうに思います。
ただ、相談員の処遇については要望を申し上げます。
これは子ども家庭相談員やスクールソーシャルワーカーにも言えるのですけれども、業務内容的にも専門的な知識を有した優秀な人材を獲得するためにも、やはり相談員が会計年度任用職員というのは見直していただきたいなというふうに思います。今回は、こども家庭庁が公募した実証事業に手を挙げたということで、試行的に設置する段階であり、今後効果検証を行い、その結果を踏まえて体制やスキームなどについて適宜アップデートしていきたいということでしたので、よろしくお願いいたします。大いに期待したいというふうに思います。
次に、生活保護決定実施業務について。
今回の個人情報漏えいの事故についてですけれども、再発防止策として、このことを事例とした全体研修を再度行い、再発防止を徹底するとともに、このことが風化しないように、毎年実施している年度当初の課内研修で周知を続けていくということでした。が、今回のことを教訓に、全庁的にも二度とこのような事故が起きないようによろしくお願いいたします。
続いて、事業者緊急支援対策業務についてです。
質疑を通して給付額の根拠については理解しましたけれども、他市の同様の支援金に比べると、一般・特定貨物自動車運送事業に係る事業用自動車と貨物軽自動車運送事業に係る事業用自動車の金額の差が本市のもののほうが大きくなっています。軽自動車を扱っている業者のほうが事業規模は小さいと思うので、そのあたりもしっかりと調査して、物流を維持するために、事業規模なども考慮して、必要があればさらなる支援も考えていただきたいというふうに思います。
また、配達の業者などは、再配達、これも大変問題になっているというふうに聞いていますので、こちらも市として何かしら働きかけやサポートができるんであれば、そういったことも検討していただけるようによろしくお願いいたします。
最後に、ネットワーク関係業務についてですが、毎回この修繕費、当初見込みの倍ぐらいの数になってしまっていて、これについて質疑を行いました。端末の取り扱いについて注意喚起を行うとともに、端末自体を保護するカバーをつけるなど破損させないための工夫や保険契約を締結する等、修繕費を抑える契約方法などの検討もしていっていただけるようによろしくお願いいたします。
以上、各事業への要望、意見を申し上げまして、両会派、2会派を代表しての賛成討論といたします。皆さんの満場の御賛同をよろしくお願いいたします。(拍手)